【MotoGP】ストーナー「ロレンソにはもう少し時間が必要なだけ」
テストライダーを務めているストーナーは、ドゥカティに移籍してきたロレンソのバイクへの適応を助けられるかはわからないと語った。













マレーシアのセパン・インターナショナル・サーキットで行われた公式テスト初日、9年在籍したヤマハからドゥカティに移籍したホルヘ・ロレンソは持ち前の速さを発揮できなかった。ドゥカティのテストライダーを務めるケーシー・ストーナーがトップタイムを記録、ロレンソのチームメイトとしてこれからシーズンを戦っていくアンドレア・ドヴィツィオーゾも2番手となったが、ロレンソはストーナーのタイムから1.6秒以上も遅れ、17番手に沈んでしまったのだ。
ロレンソはこの”失速”に驚いた様子でドゥカティのニューバイク、デスモセディチGP17のブレーキング時の特性を掴みきれていないようだった。バイクからベストなパフォーマンスを引き出せていなかった彼は、ヤマハのバイクに乗っていた時とは異なるライディングスタイルが必要だと語った。
テスト2日目、ロレンソはドヴィツィオーゾから0.1秒以内の8番手までポジションを上げ、ドゥカティのバイクへの理解を深めたようだった。
この日の走行を担当していなかったストーナーは、ロレンソのいまひとつなパフォーマンスに対し、もう少しGP17の特性を学ぶ時間を必要としているだけだと考えている。
「ロレンソを手伝うことができるかどうかはわからない」とストーナーは語った。
「彼はひとつのチームに長く在籍していた。彼以上にひとつのチームに長く在籍しているのはパドックの中でダニ(ペドロサ/レプソル・ホンダ)だけだ」
「彼には適応する時間が必要だ。ヤマハとドゥカティは、エンジンパワーや特性といった多くの点で対極にあるバイクなのだ」
「もう少し時間がかかるだろう。月曜日に彼と話してみたが、彼は非常に素晴らしい熱意を持っていて、物事を一歩ずつ進めていく人間なのだということがわかった。彼は様々なものをひとつずつ試し、それが自分の好みかどうかを見ている。時間はかかるが、開幕戦までには間に合うだろう」
「現時点ではあまり心配していない。ホルヘとクリスティアン(ガバリーニ/クルーチーフ)がチームと一緒に仕事をして、ホルヘが快適に感じるような、良いバランスを見つけるだけだ」
「クリスティアンは、すでにホルヘの方向性や明確さ、彼と働くことにとても満足しているようだ。全てがうまくいっていると思う」
ストーナー、テスト最終日に再び走行
ドゥカティはセパンでの公式テストの直前に同地でプライベートテストを行なっていたが、悪天候によりプログラムを完了することができなかった。そのため、今回の公式テストでロレンソ、ドヴィツィオーゾの他にもう1台バイクを走らせることを決めていた。
2007年と2011年にMotoGPチャンピオンに輝いた豪華な”テストライダー”であるストーナーは、初日にトップタイムを飾っていた。ストーナーは、テスト最終日に3台目のバイクでの作業を担当することを認めた。
「僕たちはプライベートテストを行なっていた木曜日、数回走行した。しかし天候が悪化する前に、約20周しかできなかったと思う。多くのデータを得ることはできなかった」とストーナーは語った。
「しかし昨日(テスト初日)は、僕たちにとって素晴らしいセッションになった。長いセッションで多くのことを再確認できた。僕たちはドライコンディションの走行でかなりポジティブな結果を得た。それはここ(マレーシア)では貴重なことだ」
「だがその後、またしても天候が僕たちのプログラムの邪魔をした。3日目にもまだやるべきことがいくつか残っている」
「明日は天気が良く、良いデータが得られることを願っている。昨日中断したところからテストを再開し、ポジティブなところを見つけたい」
Additional reporting by Scherazade Mulia Saraswati
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この記事について
シリーズ | MotoGP |
ドライバー | Casey Stoner , ホルヘ ロレンソ |
チーム | Ducati Team |
執筆者 | Jamie Klein |