【MotoGP】マルケス、ザルコを擁護「彼はアグレッシブだっただけ」
ザルコがオーバーテイクを仕掛けた際の動きをロッシは批判しているが、マルケスはザルコは積極的だっただけで問題はないと考えている。












アメリカGP決勝中に、ヨハン・ザルコ(テック3ヤマハ)がオーバーテイクを仕掛けた際、バレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)はザルコと接触しかけたため彼を批判しているが、このレースで今季初優勝を飾ったマルク・マルケス(レプソル・ホンダ)は、ザルコを擁護している。
ロッシはアメリカGP決勝の7周目、後方からオーバーテイクを仕掛けてきたザルコと危うく接触しかけ、これを避けるような形でターン4をショートカットした。この件でアドバンテージを得たとして、ロッシは0.3秒のタイムペナルティを科せられた。
レース後、ロッシはMoto2クラスから昇格してきたばかりの”ルーキー”であるザルコのライディングに対して、『ここはMoto2クラスではない』ことを認識しなければならないとコメント。彼のパッシングのタイミングが遅すぎたと主張した。
これに対しマルケスはザルコを擁護し、マルケス自身やロッシと同様に”アグレッシブだっただけ”だと主張した。
「もちろん、その動きは攻撃的だったけど、最初のうちは誰もが100%プッシュしている」と、マルケスはザルコの動きについて語った。
「僕も積極的なライダーだし、バレンティーノもそうだ。僕たちはお互い、過去に激しくオーバーテイクし合ったこともあるし、今後もそうするだろう」
「もし自分が積極的なライダーで激しい追い抜きをするなら、他のライダーも同じく積極的であることを理解する必要がある。それがレースだし、いつものことだ」
マルケスは、ロッシに科されたタイムペナルティに関しても不必要な処罰だったと考えている。彼は、ロッシがコーナーをカットしたことで「何もゲインしていない」とコメントした。
ザルコはレース序盤は快調に飛ばしていたものの、ロッシのオーバーテイクに失敗した後は徐々に離され、終盤にカル・クラッチロー(LCRホンダ)にかわされ5位でフィニッシュした。
レースの大半をザルコの後方で走っていたクラッチローは、「彼は本当に輝いているし、多くのグリップを引き出しているのでバイクがロケットのようだった」と、ザルコのパフォーマンスを賞賛した。
「彼は1周目から実に積極的だった。とにかくアグレッシブだった。それはいいことだ」
「MotoGPとMoto2クラスは少し違っているが、僕たちはそれを克服してきた。彼も良いレースを戦っている。彼は賞賛に値するね」
Moto2昇格組には”時間が必要”と語るペドロサ
アメリカGPを3位で終えたダニ・ペドロサ(レプソル・ホンダ)は、ザルコはMotoGPバイクで接近してレースをする方法に、まさに適応している最中だと語った。
ペドロサに、Moto2クラスのライダーが(MotoGP)より積極的だと感じるかと問うと、ペドロサは「クラスに関係しているかどうかはわからない」と答えた。
「僕が(250ccクラスから)MotoGPにあがった時の体験だと、バイクの重さだったり、達するスピードに適応する必要があった。シケインやブレーキングなど、すべてが違うタイミングで起こるんだ」
「バイクははるかに速くなるし、バイクの重量はかなり重くなる。スペースはずっと少なくなるし、ライダーのレベルもぐっと上がる」
「これらすべてのタイミングを把握する必要がある。もちろん、最初のうちは異なるアプローチを試すときもある」
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この記事について
シリーズ | MotoGP |
イベント | アメリカGP |
ロケーション | サーキット・オブ・ジ・アメリカズ |
ドライバー | ヨハン ザルコ , マルク マルケス , バレンティーノ ロッシ |
執筆者 | Matt Beer |