MotoGPバレンシアFP2：ミラーが初日トップタイム。中上貴晶は6番手に食い込む

　リカルド・トルモ・サーキットで行われているMotoGP第18戦バレンシアGP。フリー走行2回目が行なわれ、ジャック・ミラー（ドゥカティ）がトップタイムを記録した。

　2021年シーズン最終戦となるバレンシアGP。初日のFP1は雨に降られウエットコンディションで行なわれたが、午後にかけて天候は回復。FP2前には路面も乾き、ドライコンディションでの走行となった。

　ただ気温こそ20℃まで上昇したが、路面温度はFP1と変わらない13℃と、かなり難しいコンディションとなっていた。

　序盤は周回するたびにタイム更新が続きタイムシートは次々と入れ替わっていく。一通りのライダーがタイムを刻んだあとトップに立っていたのは、雨のFP1でも速さを見せていたフランチェスコ・バニャイヤ（ドゥカティ）だった。

　また序盤10分経過を目前にした頃、チャンピオンのファビオ・クアルタラロ（ヤマハ）がターン2でフロントを切れ込ませて転倒。急いでピットへと戻った。

　セッションが折り返しを過ぎた頃には、フランコ・モルビデリ（ヤマハ）が一気にペースアップ。各セクターを最速タイムでつなぎ、バニャイヤを上回る1分31秒832をマーク。トップへ浮上した。

　他のライダーたちも呼応するようにペースを上昇させていく。その中でも中上貴晶（LCRホンダ）が1分32秒011で自己ベストを更新。2番手に割って入った。

　エネア・バスティアニーニ（エスポンソラマ）やイケル・レクオナ（テック3）らが転倒するシーンをはさみ、セッションは終盤に突入。アタックの口火を切ったのはミラーだった。

　ミラーは1分31秒409をマークしてトップタイムを更新。しかし他ライダーもアタックで最速タイムを更新、バニャイヤやポル・エスパルガロ（レプソル・ホンダ）らが最速タイムを次々塗り替えていった。

　最後のタイム計測では、バニャイヤ、エスパルガロ、ミラーの3人がそれぞれ最速タイムを上回るペースで走行。最終的に1分30秒927でトップタイムを記録したのがミラーだった。2番手はエスパルガロ、3番手がバニャイヤだ。

　なおエスパルガロは最後にもう1周アタックに入っていたが、転倒で自己ベスト更新はならなかった。

　中盤に好タイムをマークしていた中上は、最終的に1分31秒427の6番手タイムでFP2を終えた。

　バレンシアGPがMotoGP最後のレースということで、一挙手一投足に注目が集まっているバレンティーノ・ロッシ（ペトロナス・ヤマハSRT）は、セッション最後尾となる21番手タイムだった。なおチームメイトのアンドレア・ドヴィツィオーゾは9番手タイムと、これまでの苦戦からすると大きな改善を示している。

順位	ライダー	周回数	タイム	差	前車との差	平均速度
1	ジャック ミラー	20	1'30.927			158.566
2	ポル エスパルガロ	19	1'30.939	0.012	0.012	158.545
3	フランチェスコ バニャイヤ	20	1'30.995	0.068	0.056	158.448
4	アレックス リンス	19	1'31.336	0.409	0.341	157.856
5	ホルヘ マルティン	17	1'31.396	0.469	0.060	157.753
6	中上 貴晶	20	1'31.427	0.500	0.031	157.699
7	ジョアン ミル	20	1'31.513	0.586	0.086	157.551
8	ブラッド ビンダー	20	1'31.521	0.594	0.008	157.537
9	アンドレア ドヴィツィオーゾ	22	1'31.597	0.670	0.076	157.406
10	ヨハン ザルコ	21	1'31.603	0.676	0.006	157.396
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