MotoGP スティリアGP

中上貴晶、10番手から追い上げ5位。「パフォーマンスには満足。電子制御に改善の余地あり」

MotoGP第10戦スティリアGPで、LCRホンダの中上貴晶は10番手スタートから5位フィニッシュを果たした。2日目には苦戦気味だった中上は、予選後にバイクに変更を施したことが上手く機能したと語った。

Takaaki Nakagami, Team LCR Honda Alex Marquez, Team LCR Honda

 レッドブルリンクで開催されたMotoGP第10戦スティリアGPで、LCRホンダの中上貴晶は10番グリッドからスタートし、最終的に5位フィニッシュとなった。

 中上はスティリアGP初日をトップタイムでスタートさせるなど、好調な出足かと思われた。ただ2日目のタイムは伸びず、FP3までの総合タイムでギリギリ予選Q2への直接進出を決めると、Q2では10番手に留まった。

 クラッシュによるマシン炎上があり、レースは一度赤旗中断を挟んで再スタート。中上はスタートでひとつポジションを上げると、チームメイトのアレックス・マルケスとのバトルも制して中盤には5番手へ浮上した。

 そこから中上は4番手のヨハン・ザルコ(プラマック)へ迫り、これをオーバーテイク。ただ後方から追い上げてきたブラッド・ビンダー(KTM)との最終ラップのバトルに敗れ、5位フィニッシュとなった。

「予選の後、チームとしっかりとミーティングを行なっていました。予選後には(決勝に向けた)準備ができていたわけではなく、レースで良いポジションを争える自信も十分ではありませんでした」

 中上はレース後、そう語った。

「(ミーティングでは)僕がフィーリング改善のために、何を感じていてどうしたいのかをよりしっかりと伝えたんです」

「もちろん、バイクを丸っきり変えることはできませんから、僕らはバイクに調整を加えました。変更は車高バランスの点でしたが、間違いなく、フロントエンドのフィーリングは良くなり、自信も増しました」

「レースパフォーマンスについてはかなり満足しています。始まるときからトップ10、トップ6〜7に行けるだろうと思っていました。ただレース中は燃料消費が心配でしたね。警告が出ていて(マッピングを)スイッチしなくてはいけなかったですし、少しナーバスになっていました。警告が何度も出てくるとフィニッシュできるのか? とも考え始めてしまいましたが、最終的にはマネジメントしきることができました」

「良いレースだったと思いますし、パフォーマンスには満足しています、一方で来週(オーストリアGP)に向けては、電子制御面で改善ができるとわかりました」

 曰く、コーナー脱出におけるトラクション伝達で改善の余地があるのだという。現状ではタイヤのスピンが発生してしまっていると、彼は説明している。

「コーナー脱出ではトルクとトラクションコントロールに変更が必要で、良いバランスを見つける事が必要でしょう」

「ビンダーはこの点で僕らよりも速く、次のコーナーに向けてより速度を載せていくことができています。そこを理解できたことは良かったですし、次戦に向けて多くの点で改善していけると思っています」

 

Read Also:

Be part of Motorsport community

Join the conversation
前の記事 MotoGP初優勝決めたマルティン、“赤旗中断”のタイヤ交換が勝利の鍵「ラッキーだった」
次の記事 アレイシ・エスパルガロがレーススチュワードに怒る「彼らがいる意味はない」

Top Comments

最新ニュース

FIA、“縁の下の力持ち”レースオフィシャルの教育部門開設へ。ベン・スレイエム会長「Amazonでは注文できない。自ら育てなくては」

FIA、“縁の下の力持ち”レースオフィシャルの教育部門開設へ。ベン・スレイエム会長「Amazonでは注文できない。自ら育てなくては」

F1 F1
アゼルバイジャンGP
FIA、“縁の下の力持ち”レースオフィシャルの教育部門開設へ。ベン・スレイエム会長「Amazonでは注文できない。自ら育てなくては」
アレックス・パロウ、参戦5年目にして早くも3度目の王座に輝く。逆転狙ったパワーはベルトが外れ終戦|インディカー最終戦ナッシュビル

アレックス・パロウ、参戦5年目にして早くも3度目の王座に輝く。逆転狙ったパワーはベルトが外れ終戦|インディカー最終戦ナッシュビル

Indy IndyCar
Nashville
アレックス・パロウ、参戦5年目にして早くも3度目の王座に輝く。逆転狙ったパワーはベルトが外れ終戦|インディカー最終戦ナッシュビル
悔しいトラブルも……82号車コルベットの小泉洋史「まだまだですけど、知ってるコースだとちゃんと勝負になる」

悔しいトラブルも……82号車コルベットの小泉洋史「まだまだですけど、知ってるコースだとちゃんと勝負になる」

WEC WEC
富士6時間
悔しいトラブルも……82号車コルベットの小泉洋史「まだまだですけど、知ってるコースだとちゃんと勝負になる」
F1分析|ほんの僅かしかなかったピアストリ勝利のシナリオ……その”一瞬”の隙を突いた超ファインプレイ

F1分析|ほんの僅かしかなかったピアストリ勝利のシナリオ……その”一瞬”の隙を突いた超ファインプレイ

F1 F1
アゼルバイジャンGP
F1分析|ほんの僅かしかなかったピアストリ勝利のシナリオ……その”一瞬”の隙を突いた超ファインプレイ

Sign up for free

  • Get quick access to your favorite articles

  • Manage alerts on breaking news and favorite drivers

  • Make your voice heard with article commenting.

エディション

日本 日本