長島哲太、予選Q1で9番手も大変有意義な1日「マルケスの走りは、ライダーにとってこれ以上ない比較データ」

長島哲太(HRC)は、ワイルドカード参戦しているMotoGP日本GPの予選を終え、絶対王者マルク・マルケスと自分のデータを直に比較できたのは、非常に有意義だったと語った。

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 HRC(ホンダ・レーシング)からMotoGP日本GPにワイルドカード参戦している長島哲太は、ウエットコンディションとなった予選Q1で9番手。Q2に進出することができなかったことは悔しいと語ったが、それでも得るものが大きかったようで、有意義な1日だったと振り返った。

 普段RC213Vのテストを担当している長島だが、ウエットコンディションでの走行はこの日が初めて。しかも激しい雷雨によりMoto2の予選が赤旗中断となったことで、MotoGPクラスのFP3がキャンセルになったため、僅かな走行機会を経ただけで予選に挑むことになった。

「今日初めて、MotoGPマシンで雨の中を走りました。まだ詰め切れていない部分もありますけど、感触としてはそれほど悪くなく進めることができました」

 長島は予選後にそう語った。

「順位としてはもちろん満足いくものではありませんでした。もっとちゃんとまとめられれば、もう少し前に行くことができたという感触もあります。それは悔しいですが、貴重な経験ができていますし、僕のスキルで足りない部分があることも見えたので、すごく有意義な1日になったと思うます」

 今季の長島は、鈴鹿8耐を制するなどしたものの、レース参戦数は多くない。それも、難しい状況に陥っている一因だと分析する。

「実戦の勘というか、限界の超え方というのは、年間何十回とレースをしている人と比べると、少し劣っているなと感じました。そこは自分が改善しなければいけないところだと思います」

「テストでは、100%以下の領域で転ばずに、バイクを評価しながら走らなければいけません。でもレースでは、100%を超えた120%の領域をいかに使えるか、そしてその120%の領域をいかに100%以下に近づけるかということが大切だと思っています。その限界領域に、僕はまだ踏み込めていません。そこが実戦から離れてはできない部分だなと感じました」

 今回の予選では、同じHRCのマシンを走らせるマルク・マルケス(レプソル・ホンダ)が、怪我からの復帰2戦目にもかかわらずポールポジションを獲得した。そのマルケスとデータを比較することができるのは、今後の自身にとって大きな財産になるはずだと、長島は言う。

「自分が乗っていても、マシンが限界だとは感じません。まだまだタイムは上がるなという感覚があります。でも、さすがにマルクだなと思いました」

 そう長島は語った。

「もっとああすればいいんだ、こうすればいいんだということを思いながら、映像を見ていました。自分がここにいられて良かったなと思うのは、彼のデータを自分のデータと比較することができることです。それはライダーにとって、これ以上ない比較データだと思います。自分のスキルが足りないということは、マルクの結果が証明している。自分の中で、修正していきたいと思っています」

「マルクのブレーキング時の、リヤの出し方がすごいです。あれは、ミシュランタイヤだと難しいんですよ。Moto2の時に使っていたダンロップタイヤならそれができますが、ミシュランでは難しい。しかも、その時の美味しいタイヤの使い方も難しいんです。しかも雨なのに、そこをうまくコントロールして走っていく……そこまで操れるんだと思いました」

「僕にはまだ、そのスピード領域でそれをする余裕がありません。スピード領域の感じ方とか、仕事量の多さが、全然違うということを、見ていても、一緒に走っても感じました」

 長島は決勝レースの目標について、楽しみつつも、HRCに恩返しするための経験値を蓄えたいと語った。

「ポイントは獲りたいなと思っています。最初はシングルも目指せるかなと思っていたんですが、FP1が終わってみれば、他のライダーは流石だなというひと言でした」

 そう長島は言う。

「テストでのベストタイムを出しても、まだまだ敵わない。しかも彼らは、この2年もてぎを走っていないのに、ポンとやってきてこんなに速く走れる。それには驚きもありました」

「でもここを良くすれば速く走れるということは分かっています。明日はその修正のためのレースになると思いますが、レースは長いですから、他のライダーの後ろでその走りを見て、勉強したいと思います。テストでは絶対にできないことですからね」

「とにかく頑張る以外にありません。この日本GPでのワイルドカード参戦というチャンスをHRCが用意してくれたので、それを自分としても活かしたいですし、経験値を蓄えて今後のテストにも活かすことで、HRCに恩返ししなきゃいけません」

「でもこのレースを楽しむということも忘れずにいきたいと思います。これが世界最高峰、これ以上に上はないんですから。気持ち的に負けずに挑んで、明日は頑張りたいと思います」

 
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