スズキ、日本GPで”うさ耳”リヤウイングを投入。リンスがポジティブ評価もトップ10逃し悔しさ
スズキはMotoGP日本GPのFP1でアレックス・リンスのマシンに新型のリヤウイングを投入。リンスいわくリヤの安定性が増すということだ。

MotoGP第16戦日本GPで、スズキのアレックス・リンスは新型のリヤウイングをテスト。フィーリングはポジティブだったという。
バイクにリヤウイングをつけるというアイデアは、今年中盤にアプリリアが持ち込むと、ドゥカティもそれに追従して後半戦でステゴサウルスのヒレのような外観のリヤウイングを実戦投入している。
今回スズキが投入したリヤウイングは、左右一対の“うさ耳”スタイルのモノ。F1でも、2008年頃にフロントノーズに似た形状のウイングが生えていたマシンがいたことを覚えている方も多いだろう。リンス曰く、この新パーツを装着することでリヤの安定性が改善するという。
リヤウイングの効能に付いて所感を尋ねられたリンスは「正直に言って、ブレーキング時により安定感を感じられる」と説明した。
「ブレーキをちょっと強くかけることができるし、コーナー進入もより良くなる。少なくとも、(リヤが)動くことはない」
「スズキはこういったモノにすごく素早いメーカーではないから、印象的だったよ」
なおリンスは当初スズキが日本GPでテストすることを望んでいなかったとも明かし、当時のエピソードを次のように語った。
「昨日遅くにこれを見つけたんだけど、スズキはこれをツダ(津田拓也/ジョアン・ミル代役のテストライダー)に試させたがっていたんだ」
「僕は自分に試させてよと頼んでいたんだけど、あっちは僕に試させたくなかったみたいだった。それで、僕らは今日のFP1で最初から競争力があれば、僕に試させてくれるということで合意したんだ。面白いだろ?」
リンスはリヤウイングにポジティブな評価を下しているが、日本GP決勝でこのリヤウイングを使うことはないだろうと言う。ただ、タイGPで使用する可能性は残っているようだ。
「この2連戦は上手くやらないといけないし、ここで使用を継続していくことはないだろう。雨も降るからね」
「でもエンジニアからのフィードバックが良ければ、(タイで)使うかもしれない」
その一方で、リンスは初日FP1を13番手タイムと、予選Q2進出となるトップ10以内からは漏れてしまった。2日目は雨予報となっておりFP2でタイムを改善することは難しいと考えられているため、厳しい展開だ。
リンスもこの結果にはかなりガッカリしていると話しており、終盤のイエローフラッグでタイムを縮めることができなかったと説明した。
「とてもガッカリしている」
「僕らはFP1を通じて強さを発揮してきたからね。それに明日は雨になりそうだし、それなりの結果は残したかった。最後にソフトタイヤを履いていたんだけど、ラスト3周くらいでイエローフラッグが出ていてタイムを改善することができなかったんだ」
「明日は頑張ってみるよ。雨が降ると色々と変わってくるから難しいだろうけど、全力を尽くしていくつもりだ」
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