エスパルガロ兄、歓喜のアプリリア初ポール！　中上貴晶は10番手タイム｜MotoGPアルゼンチン予選

　2022年のMotoGP第3戦アルゼンチンGPの予選が実施された。ポールポジションを獲得したのは、アプリリアのアレイシ・エスパルガロだった。

　前戦インドネシアGPからの貨物輸送の遅れにより、2日制のレースウィークへ変更されたアルゼンチンGP。予選組分けも通常とは異なり、FP1とFP2の2セッションの総合タイム順で行われた。

　組分けでは中上貴晶（LCRホンダ）を含むホンダ勢4名全員がQ1からのスタート。一方でアプリリアが速さを発揮し、アレイシ・エスパルガロとマーベリック・ビニャーレスの両名がQ2からの予選開始となった。

　この日は朝のセッションから快晴が続いており、予選開始時のコンディションは気温26℃、路面温度40℃だった。

　Q1の序盤は中上がリードする形でセッションが進行。一方でファクトリーチームながらQ1スタートとなったフランチェスコ・バニャイヤ（ドゥカティ）は、リヤが激しく振られるなど、マシンの挙動が落ち着かず早めのピットインし、Q1後半戦のアタックにいち早く向かった。

　アタックに入ったバニャイヤは一気に自己ベストを更新し、1分38秒610をマーク。トップタイムとした。ただその後、中上とポル・エスパルガロ（レプソル・ホンダ）が続けてトップタイムを更新。バニャイヤはQ2進出圏内からはじき出されてしまった。

　Q1最後のアタックでは何人かが自己ベストを更新したものの、Q2進出圏内のトップ2に食い込むライダーは現れず。ポル・エスパルガロと中上が予選Q2へ駒を進めた。バニャイヤは4番手でQ1敗退となった。

　ポールポジションを決する予選Q2が始まって最初に速さを見せてきたのは、ここまで好調なアプリリアのアレイシ・エスパルガロ。1分38秒108とそれまでの自己ベストも越える速さだった。

　ターン1ではジャック・ミラー（ドゥカティ）が転倒を喫するシーンもあり、2019年以来の開催という状況での路面コンディションの影響も懸念された。

　そして2番手以下にアレイシ・エスパルガロが0.3秒以上と大きな差をつけた状態でQ2は折り返しとなった。

　Q2後半の最初のアタックではファビオ・クアルタラロ（ヤマハ）が自己ベストを更新するペースを見せた。しかしレーシングラインをミラーに塞がれる形となってしまい、アタックを中断しなくてはならず、激しい身振りで怒りを表していた。

　その間に他のライダー達もアタックを実施。ホルヘ・マルティン（プラマック）が1分37秒839をマークし、トップタイムを更新した。

　ただアレイシ・エスパルガロもアタックを継続しており、そのペースはマルティンを更に上回るモノ。記録されたタイムは1分37秒688と、レコードタイムまでわずか0.005秒差という渾身のアタックを決めて、アプリリアにMotoGP初のポールポジションをもたらした。なおアレイシ・エスパルガロのPP獲得はスズキ時代の2015年以来となる。

　また彼のチームメイトであるビニャーレスも5番手タイムを記録しており、アプリリアが非常に好調な予選だった。

　2番手はマルティン、3番手にはルカ・マリーニ（VR46）が並んだ。中上貴晶は最終的に10番手で予選を終えている。

順位	ライダー	周回数	タイム	差	前車との差	平均速度
1	アレイシ エスパルガロ	5	1'37.688			177.110
2	ホルヘ マルティン	6	1'37.839	0.151	0.151	176.837
3	ルカ マリーニ	7	1'38.119	0.431	0.280	176.332
4	ポル エスパルガロ	3	1'38.165	0.477	0.046	176.250
5	マーベリック ビニャーレス	7	1'38.196	0.508	0.031	176.194
6	ファビオ クアルタラロ	7	1'38.281	0.593	0.085	176.042
7	アレックス リンス	8	1'38.455	0.767	0.174	175.731
8	ジョアン ミル	7	1'38.516	0.828	0.061	175.622
9	ヨハン ザルコ	8	1'38.537	0.849	0.021	175.584
10	中上 貴晶	7	1'38.576	0.888	0.039	175.515
11	ジャック ミラー	5	1'38.584	0.896	0.008	175.501
12	ブラッド ビンダー	8	1'38.932	1.244	0.348	174.883
フルリザルトを見る