勢い掴んだか？　転倒経験もクアルタラロ初日首位。中上貴晶が好スタート5番手｜MotoGPスペインFP2

　ヘレス・サーキットを舞台に開催されているMotoGP第6戦スペインGP。そのフリー走行2回目が行なわれ、ヤマハのファビオ・クアルタラロがトップタイムとなった。

　スペインGP初日は快晴となっており、午後には前日までの天候の影響で残っていたウエットパッチも消滅。気温22℃、路面温度41℃と走行日和のコンディションだ。

　FP1では前述のウエットパッチに足を取られたファビオ・クアルタラロ（ヤマハ）が転倒してしまうシーンもあったが、彼はFP1中に復帰。FP2でも走りを緩めることはなく、序盤10分で既にFP1の自己ベストを更新していた。

　その他にもフランチェスコ・バニャイヤ（ドゥカティ）、ホルヘ・マルティン（プラマック）やアレイシ・エスパルガロ（アプリリア）など、早くからFP1の自己ベストを越えていくライダーが見られた。

　なおセッションが13分程進んだ頃、コース上ではレプソル・ホンダのポル・エスパルガロがチームメイトのマルク・マルケスに憤りを示す場面があった。マルケスがレーシングライン上でスローダウンしたことが原因だったが、その後もポル・エスパルガロの横スレスレを走るなど、火種になりそうな走りを続けていた。

　残り22分、そのマルケスがターン6で転倒。再始動しコースに戻ったかと思ったのも束の間、マルケスはターン9で再び転倒。今度はコースに戻ることなく、スクーターでピットへと戻っている。

　コース上では断続的なタイム更新が続き、セッション折り返し時にはアレイシ・エスパルガロが記録した1分37秒878がトップタイムとなり、ジョアン・ミル（スズキ）、クアルタラロがそこに続いた。

　終盤のアタックが始まると、まず速さを見せたのは中上貴晶（LCRホンダ）。1分37秒778をマークし、暫定トップに立った。

　中上はその後、タイムを1分37秒581まで更新。ただ他のライダーも一気にタイムアタックでベストタイムを上回るペースを見せていた。

　バニャイヤ、マルティン、クアルタラロ、エネア・バスティアニーニ（グレシーニ）らが中上のタイムを越えていき、最後のアタックを前にした段階ではバニャイヤの1分37秒283が最速となった。

　ラストアタックでは、クアルタラロがそれを上回るペースを披露。1分37秒071を記録し、FP2のトップタイムとなった。2番手タイムはバスティアニーニ、3番手はバニャイヤだ。中上は5番手タイムでFP2を終えた。なお初日の総合順位はFP2のタイム順と同じ並びだ。

　今回のスペインGPは、テック3のラウル・フェルナンデスが欠場。前戦ポルトガルGP予選で転倒した際に強打した右手の状態が、メディカルチェックにより不適格となったためだ。

順位	ライダー	周回数	タイム	差	前車との差	平均速度
1	ファビオ クアルタラロ	19	1'37.071			164.032
2	エネア バスティアニーニ	20	1'37.272	0.201	0.201	163.693
3	フランチェスコ バニャイヤ	18	1'37.283	0.212	0.011	163.675
4	ホルヘ マルティン	19	1'37.368	0.297	0.085	163.532
5	中上 貴晶	21	1'37.581	0.510	0.213	163.175
6	ブラッド ビンダー	19	1'37.585	0.514	0.004	163.168
7	ポル エスパルガロ	21	1'37.590	0.519	0.005	163.160
8	アレックス リンス	22	1'37.726	0.655	0.136	162.933
9	マーベリック ビニャーレス	19	1'37.759	0.688	0.033	162.878
10	ジャック ミラー	18	1'37.762	0.691	0.003	162.873
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