バニャイヤ、復活の狼煙ポールポジション！　中上貴晶は7番手タイム｜MotoGPスペイン予選

　ヘレス・サーキットでMotoGP第6戦スペインGPの予選が行なわれ、ドゥカティのフランチェスコ・バニャイヤがポールポジションを獲得した。

　第5戦ポルトガルGPでは、予選前まで雨が降っていたことで、コースはドライコンディションに向かっていく難しいコンディションに悩まされることになったが、スペインGPは快晴に恵まれた。

　気温は23℃、路面温度は45℃と午前から上昇。気温の面でもポルトガルGPとは一変したコンディションで予選が開始された。

　なお予選組分けだが、日本人ライダーの中上貴晶（LCRホンダ）は総合3番手タイムで直接Q2へ進出。一方で、アレックス・リンス（スズキ）やポル・エスパルガロ（レプソル・ホンダ）、フランコ・モルビデリ（ヤマハ）とファクトリーチームのライダーもQ1スタート組に含まれた。

　Q1開始後、タイムを縮めて来たのはファクトリー勢。リンスが1分37秒478、ポル・エスパルガロが1分37秒500でトップ2に並んだ。ただFP3では1分36秒台のタイムも計測されており、気温の上昇を鑑みてもまだタイム改善の余地は大きそうな状況だ。

　後半のアタックが始まるとポル・エスパルガロが自己ベストを更新。1分37秒138で暫定トップに躍り出た。ただその直後にマルコ・ベッツェッキ（VR46）が1分37秒135を記録。わずかながら上回られ、トップが入れ替わった。なおベッツェッキはその直後にターン2で転倒を喫してしまった。

　アタックはまだまだ続いており、コース上では自己ベスト更新が連発。しかしトップタイムには届かない状態だ。

　リンスが上位2名に食い込めないままセッションを終了し、ベッツェッキとポル・エスパルガロがQ2進出かと思われた。しかし最後のアタックでヨハン・ザルコ（プラマック）が1分37秒003をマーク。これがトップタイムとなり、ザルコとベッツェッキのドゥカティ勢ふたりがQ2へ進出した。

　3番手のポル・エスパルガロや、4番手のリンスは悔しいQ1敗退という結果になった。

　Q2前半のアタックではファビオ・クアルタラロ（ヤマハ）、フランチェスコ・バニャイヤ（ドゥカティ）のふたりが速さを発揮し、1分36秒台後半でトップを争った。

　クアルタラロの1分36秒790が暫定トップという状態でQ2は折り返しに。速さを発揮しているだけに、後半はマルク・マルケス（レプソル・ホンダ）などのライバルが後ろにつけて追いかける展開だ。

　クアルタラロがマルケスの後追いを受けている間、前方ではバニャイヤが最速タイムを更新するペースでアタック。1分36秒170と、これまでのレコードラップ（1分36秒584／2020年マーベリック・ビニャーレス）を大きく更新する驚きのラップタイムを記録して、トップに躍り出た。

　以降はアレイシ・エスパルガロ（アプリリア）が1分36秒933を記録して3番手に食い込んできたものの、バニャイヤに匹敵するようなタイムが記録されることがないまま、セッションが終了。

　結果として、ポールポジションを獲得したのはレコードラップ更新の驚異の速さを見せたバニャイヤ。2番手はクアルタラロ、3番手がアレイシ・エスパルガロという並びとなった。

　中上貴晶は7番手。今シーズン初の1桁グリッドからのスタートとなる。

順位	ライダー	周回数	タイム	差	前車との差	平均速度
1	フランチェスコ バニャイヤ	8	1'36.170			165.569
2	ファビオ クアルタラロ	8	1'36.623	0.453	0.453	164.793
3	アレイシ エスパルガロ	7	1'36.933	0.763	0.310	164.266
4	ジャック ミラー	8	1'37.049	0.879	0.116	164.069
5	マルク マルケス	8	1'37.145	0.975	0.096	163.907
6	ヨハン ザルコ	8	1'37.220	1.050	0.075	163.781
7	中上 貴晶	8	1'37.254	1.084	0.034	163.723
8	マルコ ベッツェッキ	7	1'37.285	1.115	0.031	163.671
9	ジョアン ミル	6	1'37.330	1.160	0.045	163.596
10	ホルヘ マルティン	7	1'37.526	1.356	0.196	163.267
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