アレイシ・エスパルガロ、コースレコード更新しFP3トップ。中上はQ1スタート｜MotoGPカタルニアFP3

　MotoGP第9戦カタルニアGPが開幕。2日目のフリー走行3回目が行なわれると、アプリリアのアレイシ・エスパルガロがレコードタイムを更新する速さを発揮。FP2に引き続きトップとなり、変わらぬ好調ぶりを示した。

　今週末は快晴に恵まれており、2日目の午前は気温28℃、路面温度38℃のコンディションでセッションがスタートした。

　開始から5分、まだ序盤もいいところだが、ジャック・ミラー（ドゥカティ）がいきなりペースを上げ始めると、初日自己ベストを更新する1分39秒756をマーク。ファビオ・ディ・ジャンアントニオ（グレシーニ）や中上貴晶（LCRホンダ）も同じ様に初日の自己ベストを更新するなど、FP3は立ち上がりからハイペースな展開だ。

　そうした中、ターン4ではブラッド・ビンダー（KTM）がクラッシュ。彼も自己ベストを刻んでいた中での転倒となってしまった。

　初日は路面の低グリップに苦戦していたというファビオ・クアルタラロ（ヤマハ）も序盤から好タイムをマーク。1分39秒628と、初日の自己ベストを更新している。

　FP3が中盤に差し掛かった頃、ポル・エスパルガロ（レプソル・ホンダ）がターン5でクラッシュ。怪我は無いようで、ピットへの帰還を急いだ。

　カタルニアGPではアプリリア勢が初日ワンツーと好調だったが、FP3でもそれは変わらない様子。マーベリック・ビニャーレスがセッション折り返しとなる頃に、1分39秒442をマークして、チームメイトのアレイシ・エスパルガロが記録した総合トップタイムの、0.04秒差につけた。

　アレイシ・エスパルガロもここでペースを上げ、1分38秒771とライバルたちを置き去りにする好タイムをマーク。これはクアルタラロが2021年に記録したレコードタイム（1分38秒853）を更新するモノとなっており、今のアプリリアの速さをこれでもかと示してきたと言える。

　残り時間が少なくなる中、予選Q2への直接進出となるトップ10を狙うアタックが白熱。アレックス・リンス（スズキ）とエネア・バスティアニーニ（グレシーニ）が、総合2番手、3番手に食い込んできた。

　自身の記録したレコードタイムを更新されてしまったクアルタラロも、残り10分でアタック。自己ベストは更新していくものの、1分39秒088とアレイシ・エスパルガロには届かない状況だ。

　最後のアタックまでライバルたちはアレイシ・エスパルガロのタイムを超えんと全力でアタックを継続……しかし結局新レコードタイムを超えるライダーは現れず、アレイシ・エスパルガロが最速でFP3が終了した。なおチームメイトのビニャーレスはこれまでよりも走りが向上していることは明らかだったものの、激しいアタック合戦の波に飲まれ、僅かな差でトップ10入りを逃す11番手となった。

　予選Q2へ直接進出となる総合トップ10は、アレイシ・エスパルガロ、プラマックのヨハン・ザルコとホルヘ・マルティン、ドゥカティのフランチェスコ・バニャイヤとミラー、クアルタラロ、ルカ・マリーニ（VR46）、ポル・エスパルガロ、リンス、ディ・ジャンアントニオとなった。

　LCRホンダの中上は、最後のアタックでタイムを大きく縮めることができず後方に埋もれてしまい、総合17番手で予選はQ1からのスタートになった。

順位	ライダー	周回数	タイム	差	前車との差	平均速度
1	アレイシ エスパルガロ	15	1'38.771			172.289
2	ヨハン ザルコ	20	1'38.902	0.131	0.131	172.061
3	ホルヘ マルティン	18	1'39.005	0.234	0.103	171.882
4	フランチェスコ バニャイヤ	20	1'39.007	0.236	0.002	171.878
5	ジャック ミラー	20	1'39.074	0.303	0.067	171.762
6	ファビオ クアルタラロ	21	1'39.088	0.317	0.014	171.738
7	ルカ マリーニ	17	1'39.233	0.462	0.145	171.487
8	ポル エスパルガロ	16	1'39.246	0.475	0.013	171.464
9	アレックス リンス	20	1'39.260	0.489	0.014	171.440
10	ファビオ ディ・ジャンアントニオ	18	1'39.413	0.642	0.153	171.176
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