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ファウスト・グレシーニ、新型コロナ感染により死去。享年60歳。125ccクラスで2度王者輝く

ロードレース世界選手権125ccクラスで2度王者に輝いたファウスト・グレシーニが、新型コロナウイルス感染により、60歳の若さでこの世を去った。

Fausto Gresini, Aprilia Racing Team Gresini

Fausto Gresini, Aprilia Racing Team Gresini

Gold and Goose / Motorsport Images

 2020年12月下旬に新型コロナウイルス感染し、イタリアの病院に入院し闘病生活を送っていたファウスト・グレシーニ。彼の率いたチームは、23日朝にグレシーニが亡くなったことを発表した。

 グレシーニは昨年12月のクリスマス前にウイルスに感染。そして12月27日にはイタリア・イモラの病院に入院した。

 彼の病状は悪化し、年末にはボローニャの新型コロナウイルス専門病棟に移されていた。以後、彼は医学的に昏睡状態に置かれ、人工呼吸器を繋がれた状態になった。

 1月初旬には改善の兆しを見せ、一時は昏睡からも目覚めていたものの、下旬にさしかかると彼は肺炎の影響が深刻な状態となり、再び昏睡状態に置かれることになった。

 以後彼は闘病を続けてきたが、今月23日朝に彼がこの世を去ったことを、チームは発表した。

 チームの声明には次のように記されている。

「我々も決して知らせたくはない知らせだが、残念ながら我々は皆さんにこの知らせを共有しなければならない」

「およそ2ヵ月に及ぶ新型コロナウイルスとの闘病を経て、残念ながらファウスト・グレシーニは60歳の誕生日を迎えた数日後にこの世を去った」

「グレシーニ・レーシングの全スタッフはファウストのご家族に寄り添っている。彼の妻ナディア、そしてロレンソ、ルカ、アリス、アグネーゼ4人の子供達……そして彼と知り合う機会を持っていたすべての人、長年を通じて彼を愛してくれたすべての人も同様だ」

 グレシーニは1983年から1994年にかけてロードレース世界選手権125ccクラスに参戦。1985年と1987年の2度タイトルを獲得した。最終的にレースキャリアを通じて、2度のタイトルを獲得し、レースでは21勝、表彰台は47回獲得している。

 現役引退後、彼は自身の名を冠したグレシーニ・レーシングを設立。1997年にはアレックス・バロスがイギリスGP(ドニントンパーク)でチームにとって最高峰クラス初表彰台を獲得した。

 そして2001年には加藤大治郎が250ccクラスでタイトルを獲得。加藤は翌年最高峰クラスに挑戦し2度表彰台を獲得している。

 また加藤が開幕戦日本GPで事故死した2003年には、チームメイトのセテ・ジベルナウが奮闘。年間4勝をマークし、ランキング2位を加藤に捧げた。

 グレシーニの最高峰クラスでの直近の優勝は2006年のポルトガルGP(エストリル)。トニ・エリアスがバレンティーノ・ロッシを0.002秒差で下している。

 また2010年にはMoto2クラスでエリアスがタイトルを獲得。Moto3クラスでも2018年にホルヘ・マルティンがチャンピオンに輝いている。

 2015年からグレシーニ・レーシングはホンダと別れ、アプリリアと提携しレースを戦ってきた。

 昨年12月にグレシーニはアプリリアとの関係が2021年までとなることを明かし、2022年以降は再びインディペンデントチームとして戦いに挑むことを発表していた。

 

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