スズキ勢は失意のWリタイア。昨季王者のミル「正直何が起こったのか……」
スズキのジョアン・ミルは、MotoGP第5戦フランスGPを転倒リタイアで終えたが、「何が起こったのか分からない」と認めた。
写真:: Gold and Goose / Motorsport Images
MotoGP第5戦フランスGPの決勝レースは、途中で雨が降り出す難しい展開のレースとなった。昨年王者のジョアン・ミル(スズキ)は、雨が強まった5周目に転倒を喫し、リタイアとなってしまった。
予選ではQ1で敗退し、今季最悪となる14番グリッドからスタートしたミルだったが、順調にポジションを上げ、トップ9に食い込んでいた。しかし4周目に突然雨が降り出してしまう。そしてミルは、雨が強まってきた5周目の終わりに転倒を喫した。
ダメージを負ったマシンをピットに戻すことができなかったミルは、フラッグ・トゥ・フラッグ(異なるタイヤを装着したマシンへの乗り換えが許可される)のレースでバイクを乗り換えることなく、レースを終えることになってしまった。
この結果、ポイントリーダーのファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)とのポイント差が31ポイントまで開いてしまったミルは、レースを振り返り次のように語った。
「チャンピオンシップを争っていると、ミスをしてノーポイントになってしまうレースが必ずある」
「それがひとつだけなら、とても良いことだ。でも今回のようなことは、僕のプランにはなかったことなんだ」
「僕はベストを尽くしたかった。正直なところ、コース上ではかなり手応えがあったんだ。最初の数周で多くのライダーをオーバーテイクすることができた」
「僕は集団の中にいた。ミゲル・オリベイラ(KTM)を抜いた後は、アレイシ(エスパルガロ)を交わして、マルク(マルケス)や(アレックス)リンスと一緒のグループに入ることを目指していた」
「でも雨が降ってきて(転倒した)あのラップは何が起こったのか、正直なところよく分からない。自分としては、ミスをしてしまったのでチームに申し訳ないと思っている」
「(転倒した後)バイクが動いていないのを見て、ピットボックスに向けて走り始めていた……バイクと一緒じゃなければならないことは分かっていたが、バイクはダメージを受けていた」
「なぜなのかは分からない。アドレナリンか何か出ていたのか……でも今後のためにも、この経験から学んで過ちを繰り返さない」
一方、ミルのチームメイトであるアレックス・リンスは5周目終わりにバイクを交換。首位マルケスに次ぐ2番手でコースに戻った。
しかしリンスは、ピットロードを出た直後のダンロップ・シケインで転倒。その後走行を再開し、もう一度バイクを乗り換えたものの、スタート時に乗っていたマシンはドライ用にセッティングされていたこともあって、再度転倒。そこでレースを終えることになった。
「土曜日の時点で、スタッフやチームにはドライコンディションでは非常に調子が良く、表彰台に上がることができると話していたので、あの大雨はとても残念だった」
そうリンスは話した。
「完璧なスタートを切って、序盤は良い感じで走れていた」
「その後、雨が降ってきた。すごい大雨だったので、ライダー全員が危険にさらされたんだ」
「そして僕がピットボックスから出た時、少しブレーキをかけてしまった。フリー走行から、あそこではブレーキを使っていなかったんだ。今回は少しフロントのブレーキをかけてしまい、グリップを失ってしまったんだ」
「その後もう一度マシンを交換し、前にミディアム、後ろにソフトのレインタイヤでスタートしたのだが、最大の問題はドライ用のセットアップがされていたことだった」
「最初の数周はタイヤを温めるのに少し苦労した。全体的にバイクがハード過ぎて、少しアグレッシブになってしまい、またフロントのグリップを失ってしまったんだ」
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