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MotoGPコラム:スズキ、今や“優勝候補”の一角に成長。その強さを分析

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MotoGPコラム:スズキ、今や“優勝候補”の一角に成長。その強さを分析
執筆:
2019/06/05 8:57

第6戦イタリアGPで僅差の4位フィニッシュとなったスズキのアレックス・リンス。今やスズキのマシンポテンシャルは大幅に向上しており、リンスもさらに何勝かできると考えているようだ。

 MotoGP第6戦イタリアGPは、キャリア初優勝を飾ったダニーロ・ペトルッチ(ドゥカティ)とチームメイトのアンドレア・ドヴィツィオーゾ、そしてランキング首位の座を着々と固めるマルク・マルケス(レプソル・ホンダ)の三つ巴の攻防に最も大きな注目が集まった。

 しかし、彼らの直後で4位のチェッカーフラッグを受け、惜しくも今回は表彰台を逃すことになったアレックス・リンス(スズキ)の高いパフォーマンスもまた、充分に賞賛に値する内容だった。なにより、チャンピオンシップポイントではマルケスとドヴィツィオーゾに次ぐランキング3番手、ポイント差はドヴィツィオーゾまで15点、マルケスとは27点という数字が、今季のスズキとリンスの高い戦闘力を雄弁に物語っている。

 今回は結果的に、上位3選手の活躍にややかすむ格好になったが、リンスのゴールタイムは表彰台まで0.197秒という僅差だった。総レースタイムで見れば、今年の戦闘力向上はさらに明快にわかる。2017年は、優勝者ドヴィツィオーゾとスズキ最上位だったアンドレア・イアンノーネ(10位)のタイム差が15.502秒。2018年は、優勝したホルヘ・ロレンソ(当時ドゥカティ)とスズキ最上位イアンノーネ(4位)は7.885秒差。ちなみに、このときのリンスは、イアンノーネから0.022秒差で5位。これらの数字を今年のものと比較すれば、詰め幅の大きさは誰の目にも一目瞭然だろう。

 さらに、昨年と今年のレース終了時のコメント内容の違いからも、スズキとリンスの「質」の向上ははっきりと読み取れる。

 昨年のイタリアGPでは、リンスはドヴィツィオーゾ、バレンティーノ・ロッシ(ヤマハ)、イアンノーネたちを相手に4台で2位争いのバトルを繰り広げ、結果的にこの4台の最後尾の5位でチェッカーを受ける展開だった。レース後の彼に、このリザルトを悔しいと思うのか、それとも2位争いに加われて納得のいくレースだったのか、と訊ねたのだが、そのときは笑顔で「とてもハッピーだよ」と即座に答えた。

「土曜に大きい転倒をしたので、今日は右肩と腕がとても厳しい状態だったんだ。朝のウォームアップでも、連続して4ラップするのが精一杯だった。でも、決勝のグリッドではもうそれは忘れてレースを楽しもうと思った。肩の状況にうまく対応できたし、レース終盤はバレンティーノやイアンノーネよりも力強く走れたと思う」

 一方、今年は昨年よりもひとつ上の順位でのゴールだが、レース後の彼の表情や口ぶりからは、トップ争いに加わった満足感よりもむしろ勝てなかった悔しさのほうが明確に窺えた。

「チェッカーを受けたときは、今日は勝てるリズムがあると思っていたのでとても悔しかった。でも、直線の長い自分たちに不得意なコースで4位だから、まあ上々だと思う」

 直線が長いコースは不得意、というこの言葉は、トップスピードで不利になることを指しているのだろう。たしかに、一般的なイメージで言うならば、エンジンパワーはドゥカティとホンダのお家芸で、スズキやヤマハは旋回性や切り返しの軽快さで勝負するバイク、という特性差があるようにも思われている。だが、その印象論は必ずしも今の各メーカーのマシン特性を正確に反映しているわけでもなさそうなのだ。

 たとえば、ホンダは旋回性がどんどん向上しており、「曲がらないバイク」という印象はすでに過去のものになりつつある。またスズキのエンジンも、加速からトップスピードの領域は大幅な改善を果たしている。今回のレースウィークデータを見ても、最高速のベストはドヴィツィオーゾの356.7km/h(FP3)であるのに対し、スズキのベストはジョアン・ミルの353.4km/h(決勝)、とほぼ互角のパフォーマンスを発揮している。比較対象としてヤマハ陣営の最高速348.0km/h(M・ビニャーレス/決勝)という数字も例示し、さらにリンス自身のコメント「僕たちの武器はトラクションとコーナースピード」という言葉も添えておけば、スズキの現在の特性はさらに明快になるだろうか。

「開幕戦から今回のレースまでは、必ずしも得意コースばかりだったわけでもないけど、ル・マンを除けばハードブレーキングで勝負して何台もを抜いていくことができた」というコメントも、今後のレースに向けて面白い示唆に富んでいる。

 開幕戦カタールGPの決勝直後、4位でチェッカーを受けたリンスに「今シーズンは少なくとも何戦かで優勝できると思うか」と訊ねた時、彼は間髪おかず「もちろん」と即答した。次戦のモンメロ(カタルニア)からアッセン(オランダ)、ザクセンリンク(ドイツ)と続くレースを見れば、今年のスズキの伸び幅はさらにくっきりと見えてくるだろう。そして、シーズン後半戦は昨年も好結果を記録したコースが続く。もはや今のスズキをダークホースと呼ぶのは失礼で、彼らは上位陣を普通に争う表彰台候補の一角、と見るのがむしろ妥当な評価だろう。

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この記事について

シリーズ MotoGP
イベント 第6戦イタリアGP
ドライバー アレックス リンス
チーム Team Suzuki MotoGP
執筆者 西村 章