MotoGP

MotoGP、”移籍交渉可能期間”を制限か? 年々早まるライダー市場の動きを牽制……しかし実現には様々な障壁アリ!

MotoGPはライダーの移籍決定が早まる状況を危惧しており、契約を結ぶことができる期間を定めることを検討している。

Oriol Puigdemont

Oriol Puigdemont

公開日時: 2026/08/12 3:02

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Pedro Acosta, Red Bull KTM Factory Racing

写真:: Gold and Goose / Motorsport Images

 MotoGPが、チームがライダーとの契約を締結できる期間を制限することを検討していることが、Motorsport.comの調べでわかった。

 MotoGPイギリスGPの初日、シルバーストン・サーキットではIRTAマネジメント・カウンシルの会合が開かれた。この組織は最近設立されたもので、MotoGPのチーム協会であるIRTAと各チームの代表者で構成されており、今回の会合にはMotoGPのスポーティング・ディレクターを務めるカルロス・エスペレータも出席した。

 会合は約3時間にわたり、複数の議題について話し合われた。そのひとつが、「ライダー移籍ウインドウ」を定める制度の導入だった。これは、チームがライダーとの契約を締結できる期間を明確に定めるもので、その期間外に合意された契約は無効とする、というものだ。

 この取り組みの背景にあるのは、2026年シーズン前半に起きたことを繰り返さないようにするという考えだ。今シーズンは例年よりもはるかに早い段階からライダーマーケットが活発になり、サーキット上での戦いが、ライダー移籍市場によって覆い隠されてしまうような状況にあった。

 Motorsport.comでは、1月の段階でファビオ・クアルタラロのホンダ移籍や、ホルヘ・マルティンのヤマハ移籍、その他にもペドロ・アコスタのドゥカティ移籍などを報じた。小椋藍のヤマハ移籍も、4月にはMotorsport.comで報じている。いずれも、正式発表前のことだ。

 2027年シーズンからはMotoGPのレギュレーションが大きく変わる。そのため、ライダーを確保するための動きが急速に進み、夏休み前には80%以上のシートが埋まってしまうという状況になった。例年ならば、移籍に関する動きが進むのは夏休みである。しかし今年は、それよりも早くにほぼ決まってしまったというわけだ。

 もちろん、早い段階で契約が締結されることが必ずしも問題というわけではない。しかし多くの人は、あまりにも早い段階で移籍に関する噂が加熱してしまうと、サーキット上の出来事が主役であるべきチャンピオンシップの醍醐味が損なわれてしまうと考えている。

 こうした背景から、関係者全員が、サッカーなどほかのスポーツですでに導入されているモデル……つまり移籍交渉を行なえる期間を定める制度をMotoGPにも適用するための方法を検討している。

 ただし、この問題は複雑だ。中小排気量カテゴリーからの昇格など、さまざまなケースを考慮する必要があるためだ。そのため論理的に考えれば、一定の例外を設けつつ、そうしたケースにも適用できる枠組みを構築することになるだろう。

 会合の話し合い内容についてMotorsport.comが得た情報では、この案については意見の相違があるようだ。ヤマハのように、このアイデアは実現可能であり、前向きなものだと考えている勢力がいる一方で、ドゥカティのように、実現は極めて難しい目標になると考え、慎重な姿勢を示しているチームも存在するという。

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