MotoGPレジェンドのウェイン・レイニー、1992年王者獲得時のYZR500を再びライディングへ
ロードレース世界選手権で3度500cc王者に輝いたウェイン・レイニー。彼は事故により車椅子生活を余儀なくされているが、2022年のグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードで1992年のチャンピオン獲得マシンであるYZR500を走らせることになった。
1990年から1992年にかけてヤマハで3年連続ロードレース世界選手権500cc王者に輝いたMotoGPレジェンド、ウェイン・レイニー。彼は1993年にクラッシュによって半身不随となり、以後は車椅子での生活を余儀なくされた。
しかし今年6月に開催予定のグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードで、そのレイニーが500ccのGPマシンを走らせる予定だと分かった。
彼は1992年にタイトルを獲得した際のYZR500を、両手で運転できるように改造した上でヒルクライム走行に臨むことになる。なおレイニーは2019年に”鈴鹿サウンド・オブ・エンジン”のイベントに出演した際、同じく元GPライダーで下半身不随の障害を持つ青木拓磨と共に、改造した市販のYZF-R1でサーキットを走行している。
「今夏、初めてグッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードに参加することだけではなく、著名なヒルクライムに1992年に乗っていた私のヤマハ・YZR500で臨むことができるということに、とても興奮している」
レイニーはそう語る。
「これは本当に一生に一度のチャンスで、見逃すわけにはいかなかった」
「1992年のYZR500を用意し、そして私が乗れるように適合させてくれたヤマハ発動機、このプロジェクトを全体を支援してくれたMotoAmerica、そして実現させてくれたリッチモンド伯爵に感謝したい」
「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードに来場する世界中のファンと会えることが待ちきれない」
ヤマハのマネージングディレクターを務めるリン・ジャービスは、レイニーが再び1992年のYZR500を走らせることは「想像もしていなかったことだ」と語りつつ、ヤマハのレジェンドが再びバイクにまたがる機会が実現することに喜びを示した。
「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードは二輪と四輪の伝統と伝説を伝える素晴らしいイベントだ」
「ウェイン・レイニーは怪我でそのキャリアを終えるまでに、ヤマハで3度500ccタイトルを獲得した、真のモーターサイクルレースのレジェンドだ」
「ウェインが最後にチャンピオンに輝いた際の、伝説のYZR500に再び乗るというアイデアは、想像もできなかったほど素晴らしいモノだ」
「ウェインにとっても非常に意義のあることだと思う。そしてグッドウッドに訪れる人、世界中のファンの人々にとって、本当に特別な機会になるだろう。ウェインの夢を実現するためのサポートができ、非常に誇りに思っている」
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