MotoGP参戦メーカー、今季型エンジンを2021年も使用か。コスト削減目指す
グランプリ延期が続いているMotoGPだが、8日(水)には最高峰クラスへ参戦する6メーカーがコスト削減に向けた様々な取り組みを話し合う予定となっている。
2020年のMotoGPは新型コロナウイルス(COVID-19)のパンデミックの影響によって、開幕戦ではMotoGPクラスの走行が中止となり、その後のグランプリも延期が続いている。
グランプリが開催されない状況は、スポンサー収入などを得られないことから全てのチームにとって経済面でのプレッシャーとなっている。そのためシリーズを運営するドルナ・スポーツは、4月初旬にMotoGPクラスのインディペンデントチーム、Moto2及びMoto3の各チームに対し、総額10億円規模の財政支援を行なうことを表明。今後3ヵ月間にわたって展開される予定だ。
また、収入が得られない状況の中で、2021年のマシンを開発しなければならないという参戦メーカーへの財政的なプレッシャーについては、MSMA(モーターサイクルスポーツ製造者協会)が8日(水)にコスト削減を目的とした様々な案を議論する予定となっている。
motorsport.comの調べでは、議論されるであろうコスト削減策の中でも特に重要な案は、2021年シーズンに対しても有効なエンジン開発の凍結だという。
先月、MotoGPの統括団体である国際モーターサイクリズム連盟(FIM)は、開幕戦で最高峰クラスのレースは中止となったものの、エンジンのホモロゲーションに関する規制は有効だと認めていた。
当初はMotoGPが再開するまでの間は引き続きエンジン開発などが可能だと考えられていたが、この通知によって優遇措置の適用されるKTMとアプリリア以外は開発が凍結されることになった。
そして新たなMSMAの提案は、現在の承認を受けているエンジン(KTMとアプリリア以外のメーカー)を2020年、そして2021年も使用し、開発は2022年仕様のみが許可されるというモノだ。加えて、同期間中の空力開発の凍結も検討されることになっている。
現行のレギュレーションでは、優遇措置の適用されないメーカーは、シーズン開始時に年間で2種類が使用できるエアロフェアリングのひとつと、エンジンの仕様を提出しなければならない。
この提案については既に6メーカー中5メーカーが受け入れているとmotorsport.comの調べで判明しており、8日に行なわれる電話会談ではさらなる議論が行なわれるようだ。
なおこの提案に各チームが合意しその後現実の物とするためには、ドルナ、FIM、IRTA(国際ロードレーシングチーム協会)、そしてMSMAで構成されるグランプリコミッションでの承認を得る必要がある。
なおドルナ・スポーツCEOのカルメロ・エスペレータもこの動きは把握している。
FIMに近い関係者はmotorsport.comに対し「これは当然の動きであり作業は進められているが、最終的な決定はまだされていない」と、明かした。
「最終的にこれが実行された場合、2020年シーズンは縮小され、エンジン開発をもう1年間凍結させることが最も賢明な行動の道筋となるだろう」
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