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MotoGP、将来的な予算上限の導入を検討中。ここでもF1に続く?

MotoGPは現在、F1の事例を踏まえて参戦メーカーに年間予算の上限を設定することを検討している。

Oriol Puigdemont

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公開日時: 2026/08/13 3:01

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Race start

写真:: Gold and Goose / Motorsport Images

 MotoGPと同じリバティ・メディア参加であるF1は近年大きな成長を遂げている。MotoGPは彼らの事例を踏まえ、予算上限の導入を検討しているようだ。

 F1の近年の発展ぶりは著しく、自動車メーカーにとって参戦を魅力的なモノにした要因のひとつが収益性だ。そして、それを語るうえで欠かせないのが予算上限の導入だった。2021年に導入された予算上限(当時は1億4500万ドル=約210億円)は、チームの支出が際限なく膨らむことに歯止めをかけた。現在は新レギュレーション導入の年ということで引き上げなどもあり、1年間の予算は2億1500万ドル(約342億円)に制限されている。

 予算上限が導入される以前には、メルセデス、フェラーリ、レッドブルといった資金力のあるチームが、年間3億ユーロ(約540億円)を超える金額を費やしていた。しかし予算上限の導入によって、チーム、そして何よりメーカーはほぼ自動的に余剰資金が生み出されるようになり、アウディやキャデラックのような新規参入メーカーにとって絶好のショーケースとなった。

 MotoGP上層部はこうした前例を踏まえ、二輪でも同様の戦略を採っていくことを検討している。カルロス・エスペレータ(スポーティングディレクター)はMotorsport.comに対し、予算上限が関係者すべてに利益をもたらすという考えを語った。

「我々運営側としては、予算上限を必ず実現したいと考えており、そのことについてメーカーには非常に明確に伝えてきた。我々の運営のあり方に、ある程度の合理性をもたらすことが重要だ」と、エスペレータは言う。

 ただ彼は予算上限の導入が簡単ではないとも認めている。

Carlos Ezpeleta, MotoGP

Carlos Ezpeleta, MotoGP

Photo by: Mirco Lazzari GP / Getty Images

「実現するのはとても難しいだろう。メーカーはそれぞれのファクトリーチームと非常に密接につながっているため、非常に野心的な目標でもある。すべてのメーカーが異なる事情、異なる成り立ち、異なる組織構造を持っているからだ」

「これは我々が検討しなければならないことだが、”意思があれば道は開ける”とも言う。だから必ずそこに到達できると確信している。MotoGPにはこれまで予算上限が存在しなかったが、それは単にこれまで必要がなかったからだ」

 MotoGPにおいて支出額が最も大きいメーカーと最も小さいメーカーは、ホンダとアプリリアだと考えられている。Motorsport.comの調べでは、ホンダはMotoGP活動に年間約8000万ユーロ(約147億円)を費やしているのに対し、アプリリアの予算はその約4分の1となる約2000万ユーロ(約36億円)だ。

 しかしながら皮肉なことに、この2メーカーのコース上での差は、それぞれの投資額から想像されるものとは正反対にある。アプリリアはタイトル争いをリードし、ランキング上位には3人のライダーを送り込んでコンストラクターズランキングでも首位に立っている。

Luigi Dall'Igna, Ducati Team

Luigi Dall'Igna, Ducati Team

Photo by: Gold and Goose Photography / Getty Images

 一方のホンダは、ランキングトップ10に入っているライダーがルカ・マリーニの10番手のみで、コンストラクターズランキングでは最下位のヤマハに次ぐ下から2番目に沈んでいる。なおヤマハの年間予算は約6000万ユーロ(約110億円)で、支出額では2番目に大きいメーカーだ。

 そしてエスペレータはここがF1とMotoGPでは異なる点だと認める。

「非常に重要な点がひとつある。我々にはコース上の競争では問題が起きていないということだ。現在、より少ない予算で活動しているメーカーの一部が、他を上回る力を発揮しているんだ」と、彼は強調した。

 この1年間、エスぺレータはメーカーやチームと協議を重ね、今後5年間のプロモーターとの関係を規定する新たな商業的枠組み(F1でいうコンコルド協定)を構築してきた。

 その交渉の中で、アプリリアとドゥカティを中心とするメーカー側は、コスト削減につながるとの理由から、各ライダーが使用できるマシンを1台とする案を提示していた。ただMotorsport.comの調べでは、イギリスGPで開催されたグランプリ・コミッションの会合で、この提案は事実上廃案となったことが分かっている。

「我々の目の前にはチャンスがある。一部のメーカーには、予算を削減する余地がかなりあると考えている」と、エスぺレータは締めくくった。

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