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MotoGP、カタルニア大事故受け安全性向上への取り組みが進行中。4つのアイデアが検討

MotoGPカタルニアGPで発生した大事故を受け、運営側は安全性向上のための4つの提案を行なっている事がわかった。

Pedro Acosta, Red Bull KTM Factory Racing

 MotoGPは5月中旬に行なわれた第6戦カタルニアGPで起きたクラッシュを受けて、安全性向上のための4つの提案を考えている。
 
 カタルニアGPではレース中盤に、首位を争っていたペドロ・アコスタ(KTM)がマシントラブルによって急減速してしまい、その直後を走っていたアレックス・マルケス(グレシーニ)がそれを避けきれずにクラッシュした。

 そして赤旗を挟んでの再スタート後には、ターン1で再びクラッシュが発生。ヨハン・ザルコ(LCR)の足がフランチェスコ・バニャイヤ(ドゥカティ)のマシンのホイールとエキゾーストの間に挟まれる非常に異例な形の事故が起きた。

 どちらもかなり危険なクラッシュだったが、MotoGP側は同じようなクラッシュの再発を避けるために、安全性向上の方法を模索している。

 MotoGP第7戦イタリアGPの木曜日にはMotoGPのスポーティングディレクターを務めるカルロス・エスペレータとレースマネジメントに関わるメンバー、そして参戦チーム代表による会合が行なわれた。

「最も重要なのは、アレックスとヨハンの両名が無事であり、回復に向かっていることだ。そして、できるだけ早く彼らが戻ってくることを願っている」

 エスペレータはMotoGPの公式配信でそう語った。

Carlos Ezpeleta a fait des propositions aux équipes.

Carlos Ezpeleta made proposals to the teams.

Photo by: Mirco Lazzari GP / Getty Images

「また、この非常に過酷なムジェロの週末で代役を務めてくれているミケーレ(ピッロ)とカル(クラッチロー)にも感謝したい」

「バルセロナの後、レースディレクションと我々は、改善できる点があるかどうかを確認し、本気でチームと話し合うため、できるだけ早く足並みを揃えたいと考えた。もちろん、今日午後にはセーフティコミッションでライダーたちとも話をする予定だ。あらゆるインシデントから学び、改善できることを探していかなければならない」

「チーム間では、バルセロナで適用された規則とプロセスが正しかったという点でコンセンサスが得られており、そこは重要な出発点だ」

 現在検討されている対策は4つ。1つはグリッドのライダー同士の間隔を広げること、2つ目はホールショットデバイス(ライドハイトデバイス)の禁止、3つ目はリヤホイール周辺のプロテクト、4つ目はマシントラブル発生を周囲のライダーに伝えるシステムだ。

■グリッド上でライダー間隔を広げる

 ひとつめの案はライダー同士の距離をさらに広げるようグリッド配置を変更し、ターン1での密集を防ぐというものだ。これはザルコのクラッシュが起きた時の動きでもある。最も分かりやすい案は各列の間隔を広げることだが、すべてのサーキットで簡単に実施できるわけではない。

「検討すべきだという点ではコンセンサスが得られている。11チーム全会一致だ」と、エスペレータは言う。

「できるだけ早く実施すべきだという考えがあるが、遅くとも2027年までには行なうべきだろう。もちろん、グリッド変更はこのスポーツにおける大きな変化であるし、スタートラインから最終コーナーまでの距離次第では、サーキット側のより大きな変更も検討しなければならない場合がある」

■スタート時のライドハイトデバイスの禁止

Les emplacements pourraient être éloignés les uns des autres sur la grille de départ.

The grid positions could be spaced further apart on the starting grid.

Photo by: Dorna

 2つ目の提案は、ライドハイトデバイス、いわゆるホールショットデバイスのスタート時使用を禁止するというものだ。

 このデバイスはバイクの車高を低くして、ウイリーを防いでスタート加速を改善させるが、デバイスの解除には解除には強いブレーキングが必要となる。シルバーストンやフィリップアイランドのように、ターン1が高速でハードブレーキングを必要としないサーキットでは、すでに禁止案が検討されていた。今回の件を受けて、その議論が更に発展している。

「提案と検討は、全サーキットを対象にしたものだ。サーキットの中には、ターン1への進入時のブレーキングエネルギーがそれほど大きくなく、ホールショットデバイスを解除できないリスクがあるコースが2つあることは明らかだった。しかし、今話し合いのテーブルに挙がっている検討事項は、すべてのサーキットに関するものだ」

 なおこのデバイスは2027年にはいずれにせよ禁止される予定となっているが、MotoGPはそれを前倒しする可能性を検討している。

■マシンのリヤ部分へのプロテクト追加

Les pilotes doivent freiner fort pour que la moto repasse en position normale.

Riders have to brake hard to get the bike back into its normal position.

Photo by: Gold and Goose Photography / Getty Images

 残る2つの対策は、バイク自体の安全性向上を目的としている。ザルコの足はバニャイアのバイクに挟まってしまったが、エスペレータはこうした状況を防ぐ解決策を模索したい考えだ。

「残念ながら、ザルコの事故はおそらくこれまでで最も衝撃的なものだったが、同様の事故がスポーツの中で起きたのは今回だけではない。だからこそ、本当に検討したい事項なんだ」

 エスペレータはそう語る。

「メーカー側との話し合いを経て、昨日我々が理解した限りでは、解決策を見つけることはそこまで非現実的ではなさそうだ。つまり、前向きな話し合いだった」

■バイクトラブル時の警告表示

La jambe de Johann Zarco était entre la roue et l'échappement de la Ducati de Pecco Bagnaia durant sa chute.

Johann Zarco’s leg was caught between the wheel and the exhaust of Pecco Bagnaia’s Ducati during his crash.

Photo by: Gold and Goose Photography / Getty Images

 最後のアイデアは、バイクが突然減速した場合、例えばフラッシュライトなどによって後続ライダーへ警告を出すというものだ。

 エスペレータ自身も、この案はライダー同士がサイド・バイ・サイドで争っている状況では完璧な解決策にはならないことを認めているが、それでも役立つ可能性はあるという。

「おそらくアレックスのケースでは、彼がペドロにあまりにも接近していたため、大きな違いはなかっただろう。しかし別の状況では、実際に違いを生む可能性がある」

「我々が検討しているのはこの4つの分野ということになる」

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