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初のPP獲得に喜び見せた中上貴晶、決勝レースの優先事項は「表彰台獲得」

MotoGP第12戦テルエルGPの予選では、LCRホンダの中上貴晶がキャリア初ポールポジションを獲得。中上は予選ではフロントロウを獲得することが目標だったと語り、決勝ではレースを楽しんでいきたいと意気込みを述べた。

Takaaki Nakagami, Team LCR Honda

写真:: Gold and Goose / Motorsport Images

 モーターランド・アラゴンでMotoGP第12戦テルエルGPの予選が行なわれ、LCRホンダの中上貴晶がポールポジションを獲得した。

 中上はQ2序盤のアタックから最速タイムを記録して折返しを迎え、後半のアタックでは1分46秒882を記録。僅差でフランコ・モルビデリ(ペトロナス・ヤマハSRT)を下し、キャリア初のポールポジションを獲得。最高峰クラスで日本人ライダーがPPを獲得するのは、2004年バレンシアGPの玉田誠以来実に16年ぶりの快挙だ。

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 予選後、2番グリッドを獲得したスティリアGP以来のプレスカンファレンスに出席した中上は、PPを獲得できるとは予想していなかったとしつつも、“素晴らしい感覚”だと語った。

「ええ、素晴らしいフィーリングです。ただポールポジションを争えるとは予想していませんでした」

 中上はそう語った。

「僕らの目標はフロントロウを争うことでした。今週末、僕たちはとても競争力がありましたから、フロントロウを争えるだろうと思っていたんです」

「ですが最終的に良いラップタイム……1分46秒台を最後に刻むことができました。バイクのフィーリングは本当に良かったです」

「この結果は嬉しいものですしチームには感謝を伝えたいです。パルクフェルメのP1の位置は本当に誇らしいです。このパフォーマンスを日曜日も続けられればと思っています」

「FP1からペースに競争力があったのは良いことですし、驚きでもありました。先週の日曜のレースバイクからは何も変わっていないですからね」

「リヤに異なるタイヤを試して、金曜日にはミディアムをトライしました。ソフト、ミディアム共にとても良いペースがあったのは良いことですね。なので、まだレースでどちらを使うかは決めていません」

「とにかく、良いペースがあること、それが最も重要なことです。作戦はありますけど、隣のふたり(モルビデリとアレックス・リンス)はレース序盤から強いですから、自分もいいスタートを切って、逃げることができれば良いなと思っています」

「でもそれはともかく、レースを楽しみたいですね。初めてポールポジションを獲得して、契約更新も発表しました。ですから今はストレスはありませんし、自由の身なんです。ここまでは今週末を本当に楽しんできましたから、それを続けていきたいです。日曜日にはベストを尽くすだけですし、結果はついてくると思います」

 中上自身も語っているように、彼はテルエルGPでは初日からレースペースが非常に良い状態にあり、ライバルからも優勝候補と目され警戒されている。

 さらに中上は現在チャンピオンシップで首位のジョアン・ミル(スズキ)から29ポイント差の5番手につけている。そのため今回優勝やそれに準ずる結果を出せば、チャンピオンシップ争いにおいても本格的にタイトル候補として浮上してくる可能性がある。

 そういった点に対する考えを尋ねられた中上だが、彼はチャンピオンシップ争いに興味はなく、今は初の表彰台を獲得することが一番の目標だと語った。

「ええ、たしかに僕は5番手で、(首位の)ジョアン・ミルからはそこまで離れていません」

「ですが、僕はチャンピオンシップを争うことには興味はない、と言いますか……最終的にはあると言えますが、今僕らは残りのレースに集中しています」

「そして、ご存知のように僕はまだ表彰台を獲得していません。ですから、表彰台を獲得することが、僕にとっての優先事項なんです」

 

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