ヨーロッパを襲う猛暑で、MotoGPにも問題発生? マルティン「サーキットというより、火山にいるみたい」
MotoGPオランダGPを襲った猛暑と複数の事故により、ライダーの安全対策に関する議論が再燃した。
Jorge Martin, Aprilia Racing Team
写真:: Gold and Goose Photography / Getty Images
波乱に満ちたMotoGPオランダGP初日を終え、複数のMotoGPライダーがアッセンが見舞われている猛暑の影響を指摘した。
ヨーロッパで続いている熱波はオランダにも影響を及ぼしており、アッセンでは午後のプラクティス開始時に気温が35℃に達した。
その結果、路面温度は異常に高くなり、カル・クラッチロー(LCR)とマルク・マルケス(ドゥカティ)が前戦チェコGPでF1スタイルの気象プロトコルの導入を提唱してから1週間後、ライダーの健康状態に関する議論が再燃した。
ドゥカティのフランチェスコ・バニャイヤは、金曜日にクラッシュが多発した主な要因は暑さだったと考えている。マルク・マルケスやグレシーニのアレックス・マルケス、フェルミン・アルデゲル(グレシーニ)も、2回のフリー走行で転倒したライダーの中に含まれていた。
「僕が思うに、今日見られたすべてのクラッシュは気温が原因だった」とバニャイヤは語った。
「気温という意味では、まるでインドにいるように感じたのは初めてだ。それにタイヤも厳しい状態だった。周回を重ねれば重ねるほど、タイヤ温度が上がることで動きが大きくなっていった。明日、前方からスタートできれば問題ないけれど、誰かの後ろを走ることになれば、フロントタイヤに大きな問題を抱える可能性がある」
一方、プラクティス残り10分でクラッシュしたアプリリアのホルヘ・マルティンは、タイやマレーシアといった東南アジア開催のレースでも、これほどのコンディションは経験したことがないと語った。
「正直、こんな暑さや、バイクの上でこんな感覚になったことは記憶にない」と彼は話した。
「湿度が高いタイやマレーシアのほうが、ここよりずっと楽に感じる。ここでは顔も体も焼けるように熱い。今日はアッセンというより火山のようだった。本当に暑くて、バイクからもものすごい熱気が上がってきた」
「だから食事やリカバリー、しっかり睡眠を取るなど、できる限りの準備をしている。今日のような厳しい一日を過ごした後は、しっかり回復する必要があるからね。インドのことはあまり覚えていないけれど、正直、感覚としてはだいたい同じだった」
マルティンはまた、この暑さによってロングランでのパフォーマンスも損なわれていると感じていたという。
「タイムを見ても分かるけれど、午後のペースは午前より1.5秒も遅かった」と彼は語った。
「もちろんソフトタイヤを履けば一発の速いラップは出せる。でもレースペースという点ではかなり遅かった。バイクがうまく機能していないように感じるし、エンジンも調子が良くない。自分の体も……2~3周続けて走るとパフォーマンスが落ち始める。本当に厳しい」
Alex Marquez, Gresini Racing
Photo by: Gold and Goose Photography / Getty Images
さらにマルティンは、このようなコンディションでフルディスタンスのレースを開催することが適切なのか疑問を呈した。ただし、日曜日の最高気温は30度を下回る予報であることにも触れた。
「もしこのコンディションでレースをするなら、状況を少し考える必要があると思う。こんな暑さの中で27周も走るのは、健康面から見てもあまり良くない。でも日曜日はもう少し気温が下がるみたいだから、大きな問題にはならないだろう」
テック3のエネア・バスティアニーニは、金曜日の走行では複数の要因が重なり、コースが「危険」な状態になっていたと付け加えた。
「午後はグリップが悪化していた。特に最初にも言ったけれど、フロントがまるでオイルの上を走っているような感覚だった。タイムアタックより2.2秒も遅かった。それは普通じゃない」
「文句を言いたいわけではない。今日の暑さがアスファルトの状態を悪化させたんだと思う。でも実際、多くのクラッシュがあった。今日のコースは危険だった」
ただ、高温が問題だったという見方に同意しないライダーもいた。ホンダのルカ・マリーニは、クラッシュが多発したのは暑さではなく、ライダーたちが限界まで攻めていたからだと主張した。
「暑さはそこまで大した問題ではないと思う。たとえ気温が20度低かったとしても、走っている間の問題はほとんど同じだ」
「タイヤも、この暑さの中でもきちんと機能していると思うし、路面も同じだ。ただ、みんなが限界ギリギリだということだ。差が本当に小さいから、誰もがものすごくハードに攻めている。その結果、常に限界を超えてしまい、転倒しやすくなっている」
ドゥカティのマルク・マルケスは、暑さが自身の身体状態に影響を与えていることは否定した。
「僕には確かに(身体面で)弱点があるけれど、暑さは問題ないね」
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