MotoGPはターン1の大クラッシュ対策が必要? 「コーナー側にスタート寄せよう」「ライダーが注意すればいいだけ」とライダーも意見分かれる
MotoGPカタルニアGPのターン1で発生した多重クラッシュに対し、ライダー側からは「スタート位置をもっとコーナー寄りに設置することで回避できたはずだ」という声が聞こえてきている。
MotoGP第11戦カタルニアGP決勝では、エネア・バスティアニーニ(ドゥカティ)をきっかけとした多重クラッシュが発生。ライダーからはこうした事故を未然に防ぐため、スタート位置の変更を考慮すべきではないかという声も出ている。
カタルニアGPの決勝レースで、バスティアニーニは14番グリッドからのスタートだったが、ターン1に向けてのブレーキングでマシンを十分に減速させることができず、ヨハン・ザルコ(プラマック)に追突する形で転倒。この転倒にマルコ・ベッツェッキ(VR46)、グレシーニのファビオ・ディ・ジャンアントニオとアレックス・マルケスらが巻き込まれる多重クラッシュが発生してしまった。
ターン1で複数のライダーがもつれる事故は、これまでにも度々見られてきた。第10戦オーストリアGPでもホルヘ・マルティン(プラマック)が多重クラッシュを引き起こし、2022年のカタルニアGPでも同様のアクシデントが発生している。
ヤマハのフランコ・モルビデリは、こうしたターン1で発生するアクシデントに対する解決策に言及しており、カレンダー全体でスタート位置をターン1側へ近づけることが役に立つだろうと主張した。
「僕はターン1にスタート位置を近づけることが必要だと思う」とモルビデリは言う。
「違いを生んでくれるだろう。5速、時速200km……いやどれくらい速度が出ているのか実際は知らないけど、ターン1に向けては大混雑していて、ブレーキングはますます難しくなっている」
「だから(スタート位置を押し上げれば)違いを生むのは間違いない。すぐに大きな違いになるよ」
「大きく改善される可能性があるんだ。ただこういうコトは何れにせよ起こりうるし、スタート位置が近くなっても起こる可能性はある。でも低くはなるだろう」
Enea Bastianini, Ducati Team crash
Photo by: Gold and Goose / Motorsport Images
チームメイトであるファビオ・クアルタラロも、モルビデリのこうした意見に同意している。
「僕らは凄い速度でターン1に向かっている。毎周ここに来る時はブレーキングの基準も分かっているんだけど、スタートは全然(練習を)することはない状態で、時速300km近く出して全員がコーナーに飛び込んでいくんだ。良いブレーキングポイントを見出すのは困難だよ」
「(スプリントレースでは)僕はブレーキングでかなり攻めて、少しワイドになって汚れたところを踏んでしまったんだけど、幸運にも誰にもぶつからなかった。」
「エネアも今回そういうことだったと思う。だけど彼はイン側にいて、ブレーキングではリヤタイヤも持ち上がっている状態だった。彼は限界だったと思うし、これ(スタート位置の変更)は悪いアイデアじゃないと思う」
一方で、スタート位置の変更というアイデアに賛同しないライダーもいる。カタルニアGPで勝利したアレイシ・エスパルガロ(アプリリア)は、ライダーがターン1に向けてより注意を払う必要があると語っている。
「僕らは適切なポイントでブレーキをトライすればいいんだ。(レースの)最初のコーナーで25人を追い抜こうとするんじゃなくね」
エスパルガロはそう語る。
Aleix Espargaro, Aprilia Racing Team
Photo by: Gold and Goose / Motorsport Images
「つまり、どこからスタートするかという話じゃなくて、バイクに乗っている側の話なんだ。そんなに難しいことじゃないよ」
「僕たちはターン1に向けてもう少しリラックスする必要がある。今日は8人のライダーがターン1でクラッシュして、危険だった」
「理解し辛いかもしれないけど、スタート位置をどうするかという問題じゃないんだ。スタートをコーナー側に置いたとしても、ブレーキをかけようとしない奴がいれば、そいつはブレーキをかけないんだ」
またマルク・マルケス(レプソル・ホンダ)もエスパルガロに同調しており、ライダーがより注意する必要があると話した。
「ライダーがより注意深くなる必要があるだけだ」とマルケスは言う。
「(赤旗後の)2回目のスタートを見れば、みんながより注意深くなっていることが分かるだろう。(1回目のスタートで)起こったことを理解して、誰もがより注意深くなっていた」
「ターン1が近いかどうかは問題じゃない。オーストリアはかなり近いけど、ビッグクラッシュが起きただろう」
「結局のところ、ライダーが判断して、自分の望むようにブレーキをかけることはできないと理解する必要がある」
「エネアはこれで経験を積んだし、彼はクレイジーな存在じゃない。彼は限界を超えてはいない。でも時にはこういうことも起こる」
「僕らが乗っているのは超高速バイクだから、こういうこともある。無理にそれ(スタート位置の変更)を推し進める必要はないよ」
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