【MotoGP】適応に苦戦中のロレンソ、"親指"ブレーキシステムをテスト
ドゥカティのホルヘ・ロレンソは、オーストラリアで行なわれる2回目の公式テストで、親指で操作するブレーキシステムをテストするようだ。
写真:: Gold and Goose / Motorsport Images
ドゥカティのホルヘ・ロレンソは、オーストラリアのフィリップアイランドで行なわれる2回目の公式テストで、左手親指でリヤブレーキを操作するシステムをテストすることになるようだ。
ロレンソは、9年間在籍したヤマハを離れ、今年ドゥカティに加入した。昨年11月に行なわれたバレンシアテストでは好調だったロレンソだが、1月30日から行なわれたマレーシアのセパン・インターナショナル・サーキットでの公式テストでは予想外に苦しむことになった。テスト初日、同じドゥカティに乗るケーシー・ストーナーがマークしたトップタイムから1.6秒遅れの17番手に終わったのだ。
彼はセパンでのテストで、長年親しんだヤマハのバイクとドゥカティのバイクのブレーキング時の挙動の違いに苦しみ、バイクに適応するためライディングスタイルの変更を余儀なくされていた。
「とても遅いことに驚いた」と、テスト初日を終えたロレンソは語った。
「こんなに大変だとは思っていなかった。特にブレーキに関しては、(適応するまでには)まだまだ長い道のりが残されている。僕はヤマハにいた時、早い段階でブレーキをかけることに慣れていたが、今はブレーキングで多くのタイムを失っている」
「このバイクはこれまでとは違う方法で乗りこなさなければならない。バイクからベストなパフォーマンスを引き出す方法を学ぶまで、最速になるのは難しいだろう」
「今のバイクはブレーキを遅らせ、ブレーキを残しながらコーナーに入っていく必要がある。これは今の(アンドレア)ドヴィツィオーゾのスタイルであり、テスト開始時の僕のスタイルとは全く異なるものだ」
ロレンソがドゥカティのバイクを”マスター”するためには、リヤブレーキが重要なポイントになるだろう。ヤマハ時代は、リヤブレーキは彼のライディングスタイルにそれほど大きな影響を及ぼしていなかった。
ドゥカティのエンジニアはロレンソの作業を簡便化するために、ドヴィツィオーゾのマシンにはすでに搭載されている、左手で操作するブレーキシステムをロレンソに与える予定だ。
「ホルヘは、ライディングスタイルを少し変える必要があることを認識した。彼はこれまでよりも、かなり多くリヤブレーキを使う必要があるんだ」とドゥカティのチームマネージャーのダビデ・タルドッチは語った。
「それが、マレーシアの気候による複雑なコンディションの中でも彼が走行を続けていた理由だ。彼は学習を続けたかったのだ」
タルドッチは、ドゥカティが左手の親指でリヤブレーキを操作するシステムをロレンソにテストさせる意向であることを認めた。
「彼にそれを試してほしいが、そのテストはオーストラリアで行なわれることになるだろう」とタルドッチは語った。
ロレンソはすでに、ヤマハ時代にセパンで行なわれたプレシーズンテストで、この”親指”ブレーキシステムを数回試した経験がある。
親指ブレーキシステムは、5年連続で最高峰クラスを制した”絶対王者”ミック・ドゥーハンが好んで使用していたものだ。1992年のオランダGPで激しいクラッシュに見舞われたドゥーハンは、一時右足の切断が危ぶまれるほどの負傷を負い、右足でリヤブレーキを操作できなくなってしまったのだ。そのため彼は、左ハンドルに親指で操作するレバー式のブレーキを搭載していた。
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