MotoGP、2027年以降の新コンコルド協定を基本合意へ。収益分配の交渉長期化もようやく終結
MotoGPはプロモーターと参戦メーカー各社、独立チームとの間で、2027年以降の商業枠組みを定める契約で基本合意に至ったようだ。
写真:: Gold and Goose / Motorsport Images
1年以上にわたる難航した交渉を経て、MotoGP世界選手権に参戦するメーカー各社と独立チーム、シリーズプロモーターであるMotoGP・スポーツ・エンターテイメント・グループ(MGPSEG)は、2027円以降5年間における商業枠組みを定めた契約の基本合意に達したことがMotorsport.comの調べでわかった。
F1では、”コンコルド協定”と呼ばれる契約により、権利や義務、テレビ放映権を中心とする商業収益の分配の枠組みが定められている。そしてMotoGPでは新たにF1と同じリバティ・メディアがオーナーとなったあと、2027年以降のコンコルド協定と同種の契約に関する交渉が2025年から長く続けられてきた。
交渉が長引いていた大きな理由は、メーカー側の団体であるMSMAが、現在の状況をできる限り有利な条件を引き出す好機と捉え、強硬な姿勢で交渉に臨んだことだった。
そしてMotorsport.comの取材によると、メーカー各社と独立系チームの双方が、2027年から2031年末までのMotoGPの運営に関する最新の契約案を承認したという。なお、この合意には2036年まで主要条項を延長できるオプションも含まれているという。
契約交渉においては、収益分配が争点として取り沙汰されていた。メーカーとチームは、MotoGPの収益の一部を受け取れる仕組みを求めていた。これは、MotoGPと同じくリバティ・メディアが所有するF1で採用されているモデルを参考にしたものだ。
多くのチーム代表者は、この方式こそが関係者全員が選手権の成功の恩恵を共有できる最も公平な方法であり、同時にMotoGPの成長や人気向上への貢献を促す仕組みになると考えていた。これは新オーナーであるリバティ・メディアにとっても重要な目標のひとつだ。
Carmelo Ezpeleta, CEO of MGPSEG, and Derek Chang, Liberty Media boss
Photo by: Gold and Goose Photography / LAT Images / via Getty Images
しかし、この要求はMGPSEGのCEOであるカルメロ・エスペレータと、最高スポーツ責任者(CSO)のカルロス・エスペレータにとって譲れない一線だった。その結果、交渉は長引いてしまっていた。
そして最終的に両者は、年間約800万ユーロ(約13億円)の固定金額を複数カテゴリーに分けて配分する案で合意した。
なお今回承認されたのはあくまで基本合意契約であり、未解決の課題も残されている。特に重要なのは、来季以降チームが負うことになる義務に関する部分だ。
プロモーター側は、とりわけ広報活動やマーケティング活動の強化を最優先事項としており、各チームにはそれらの部門を強化するよう求めている。同時に、来シーズンから導入予定の組織面および運営面での変更についても協議が続いている。
いずれにせよ、今回の合意によって2027年以降に関するライダー契約や移籍に関する発表が一気に進むことは確実とみられている。
実際、多くの契約はすでに数ヵ月前から合意済みとされているが、新協定の締結が遅れていたこともあり、正式発表は見送られてきた。現時点で2027年以降の契約延長を正式発表しているのは、真っ先に動いたアプリリアとの契約延長を決めたマルコ・ベッツェッキのみだ。
すでに合意済みと見られている主要ライダーの契約延長・移籍は以下の通りだ。
・マルク・マルケス ドゥカティ残留
・ペドロ・アコスタ ドゥカティ移籍
・ファビオ・クアルタラロ ホンダ移籍
・ホルヘ・マルティン ヤマハ移籍
・フランチェスコ・バニャイヤ アプリリア移籍
・小椋藍 ヤマハ移籍
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