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【MotoGPコラム】選手育成に取り組む、青山博一の”指導者”としての顔

元MotoGPライダーの青山博一はHRCでテストライダーなどの仕事を務めながらも、アジア地域の若い才能を育成する役割を担っている。

Johan Stigefelt, team manager SIC Racing Team, Ayumu Sasaki, SIC Racing Team, Hiroshi Aoyama

Johan Stigefelt, team manager SIC Racing Team, Ayumu Sasaki, SIC Racing Team, Hiroshi Aoyama

Gold and Goose / Motorsport Images

 2017年シーズン後半戦のスタートは、第10戦チェコGPと第11戦オーストリアGP2週連続開催になった。この2連戦では、Moto3クラスの選手たちへのアドバイザーとして青山博一氏が現場に姿を見せた。

 2009年の250ccクラス世界チャンピオンで、翌年からMotoGPクラスに参戦した青山氏は、現在HRC(ホンダ・レーシング)MotoGPマシン開発のテストライダーやライディングアドバイザーの仕事を務めながら、アジアタレントカップ(ATC)では選手育成活動にも関わっている。ATCの選手たちのうち、数名は「アジアタレントチーム」としてFIM CEVレプソル選手権にも参戦するため、その引率や指導も行っている。

 そのような多忙なスケジュールのなか、連戦のMotoGP会場へやってきた最大の目的は、ATC出身選手たちの走りや活動を現場で視察し、今後の成績向上に繋がるヒントやアドバイスを与えるためだ。

 現在、Moto3クラスには佐々木歩夢、アダム・ノロディン(SIC Racing Team)、鳥羽海渡、ナカリン・アティラプワパ(Honda Team Asia)という4名のATC出身選手がいる。ノロディンは今年が世界選手権2年目だが、彼以外の3名は今年がデビューイヤーだ。

「歩夢にしても海渡にしても、ATCCEVを経て、今年から本人たちが目標にしてきたMotoGPの舞台で戦い始めました。1年目でまだ経験不足という要素もありますが、2戦続けて彼らの走りを見ることで、海渡はこんな問題、歩夢はこんな問題を抱えているんだな、ということは、僕の中ではだいたい理解できました」

 現役時代にもチームとのテクニカルミーティングの長さに定評のあった人物だけに、問題点の洗い出しや対応策の探求も理路整然としている。

「たとえば、ブルノでは海渡のロガー(マシン操作や挙動のデータ)を見せてもらうと、コーナーの真ん中ですごくアクセルを開けているんです。そんな操作をする理由は、コーナーでスピードが乗らないから、前と離されないために開けているんでしょう。じゃあなぜコーナースピードが乗らないのか。それは進入が決まっていないからでしょ……と順にたどっていくと、要するにブレーキングなんじゃないの、というところにたどり着いて、そのブレーキングを良くするように、オーストリアGPではチームが頑張ってくれました。少し時間はかかってしまいましたが、海渡のフィーリングも戻ってきて、(オーストリアの)決勝レースでは低いグリッド位置からでしたけれども、しっかりと追い上げてポイントを獲得できました」

 ただし、何から何まで手取り足取り親切に手を差し伸べてやるわけではない。

「転倒が多いのはなぜなのか。こればかりは、自分で気づいて変えてゆかなければ治りません。だから、こちらからはあえて原因を教えずに、『大事な場面で転倒が多いのはなぜなのか。自分で考えてごらん』というところまでしか言っていません。歩夢に関しても、速さにクエスチョンマークはないので、自分でしっかり目標を自覚して各セッションの取り組みかたを変えてゆけば、ポテンシャルを発揮できるようになるでしょうね」

 彼らATC出身選手以外にも、同じホンダ勢の日本人選手・鈴木竜生の走りもコースサイドでチェックして、セッション後にはアドバイスを与えている。MotoGPクラスのセッションでは、テストライダーとしてマシン開発に活かすため、マルク・マルケスやダニ・ペドロサの走行インプレッションも聞く。併催のMotoGPルーキーズカップが始まれば、日本人選手たちの走りも気になる。

「身体はひとつだから、忙しいですよ。皆の成績が早く良くなって、アドバイザーの役割も必要ないようになってほしいですね。僕も自分の時間は欲しいですから(笑)」

取材・執筆/西村章

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