MotoGPスティリア予選：中上貴晶、自己ベストの2番手獲得！　PPはエスパルガロ弟

　レッドブルリンクで行なわれる連戦の後半、スティリアGPの予選が行なわれ、ポル・エスパルガロ（KTM）がチームの地元でポールポジションを獲得した。

　真夏の暑いコンディションとなったサーキット周辺。気温は31℃、路面温度54℃というコンディションでセッション開始時間を迎えた。

　予選組分けでは、中上貴晶（LCRホンダ）がQ2に直接進出となり、Q1からのスタートにはバレンティーノ・ロッシ（ヤマハ）が含まれた。

　Q1が開始されると各ライダーが一斉にコースイン。アレイシ・エスパルガロ（アプリリア）を先頭にタイム計測に向かった。

　序盤のアタックではダニーロ・ペトルッチ（ドゥカティ）が1分24秒158でトップとし、2番手にはブラッド・ビンダー（KTM）が続いた。前戦でのクラッシュのペナルティにより決勝のピットレーンスタートが決まっているヨハン・ザルコ（アビンティア）もタイムを縮め、1分24秒165で2番手に割って入った。またロッシは4番手タイムでQ1を折り返した。

　Q1後半のアタックに入ると、まずはロッシが先行。1分24秒127とトップタイムを更新した。ただ直後にビンダーが1分23秒932でロッシを上回った。

　残り1分、テック3・KTMの新人であるイケル・レクオナが一気にタイムアップ。1分23秒928でトップタイムを更新してみせた。

　しかしここからもタイム更新が続き、ザルコが1分23秒609でトップタイムを奪還。さらにペトルッチもレクオナを超えるタイムを記録し、2番手に入った。結果、Q2進出はザルコとペトルッチの2名となった。

　終盤にはロッシも最速ペースでタイムを刻んでいたが、ターン9で転倒を喫してしまい、タイム更新はならなかった。

　ポールポジションを決する予選Q2が開始されると、ヤマハ勢が素早くコースイン。続々と他のライダーもコースへ出た。

　Q2最初のアタックではアレックス・リンス（スズキ）の1分24秒461がトップタイム。まだまだタイムは伸びる余地が残されている状況だ。

　その後、ファビオ・クアルタラロ（ペトロナス・ヤマハSRT）が1分23秒866をマークし、大きくトップタイムを塗り替えた。

　中上も1分23秒958で3番手につけると、さらにアタックを続け……1分23秒602と大きくタイムを改善。ついにトップへと躍り出て、セッションは折り返しを迎えた。

　残り4分となると全ライダーが再びコースイン。いよいよポールポジションをかけた最後のアタックが開始された。

　残り2分、ポル・エスパルガロ（KTM）が1分23秒580をマーク。中上からトップの座を奪い取った。

　チェッカー後のラストアタックでは中上が自己ベストタイムを刻んで戻ってくるも、ターン1のトラックリミット違反でラップタイムがキャンセルとなってしまった。

　最終的にスティリアGPのポールポジションはポル・エスパルガロ。0.022秒差の2番手には中上が並んだ。彼にとって予選ベストの結果であり、初のフロントロウだ。

　3番手はQ1から駒を進めてきたザルコ。ただザルコはペナルティによって決勝のピットレーンスタートが決定している。

順位	ライダー	周回数	タイム	差	前車との差	平均速度
1	ポル エスパルガロ	9	1'23.580			185.987
2	中上 貴晶	9	1'23.602	0.022	0.022	185.938
3	ヨハン ザルコ	8	1'23.632	0.052	0.030	185.871
4	ジョアン ミル	9	1'23.678	0.098	0.046	185.769
5	ジャック ミラー	7	1'23.700	0.120	0.022	185.720
6	マーベリック ビニャーレス	9	1'23.778	0.198	0.078	185.547
7	アレックス リンス	9	1'23.782	0.202	0.004	185.538
8	ミゲル オリベイラ	9	1'23.797	0.217	0.015	185.505
9	アンドレア ドヴィツィオーゾ	9	1'23.849	0.269	0.052	185.390
10	ファビオ クアルタラロ	9	1'23.866	0.286	0.017	185.352
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