中上貴晶「クラッチローの話は気にしない」関係の転機は“カタルニア戦”?
カル・クラッチローによる“ファクトリーマシンに値しない”発言から数日、中上はクラッチローとの関係が変わったのはカタルニアGPの後からだと語るも、気にする素振りは見せなかった。
写真:: Gold and Goose / Motorsport Images
サマーブレイクも空け、ライダーの契約更改の発表もなされるなど、徐々に2020年に向けた体制が見え隠れする時期となった今季のMotoGP。
日本の中上貴晶(LCRホンダ)も今年で契約の切れるライダーのひとりであり、チェコGP直前の木曜日には契約延長に向けた交渉を行っていることを明かした。
その中で中上は、ファクトリー仕様のマシンの供給をホンダに要求していると語った。しかしチームメイトのカル・クラッチローは、中上は“ファクトリーマシンには値しない”と発言。チーム内の関係性がルーキーイヤーの頃とは変わっている雰囲気を醸し出した。
こうした状況について中上に訊くと「そういったところもありますが、僕の感覚としては大丈夫です」と答えた。
クラッチローと中上の関係の変化は、第7戦カタルニアGPのレース中に中上がリスクを負った追い抜きを仕掛けた後から見られ、テストなどでもクラッチローからは批判的な物言いが出るようになった。中上はその点を認識しているものの、今でもリスペクトしていると語った。
「モンメロ(カタルニアGP)のレースで、カルをリスクを負う形でオーバーテイクしてから、彼は怒ってしまいました。僕はレース後に『これがレース』と話したものです」
「もちろん、関係は少しですが変わりました。ですが、僕は今でもリスペクトしています。そして、常に僕は彼を倒したいと言ってきました。チームメイトは最も身近なライバルであり、目標ですから」
「僕の側は何も変わっていません。もちろん緊密な関係というわけではないですけど、僕は今も彼のことを尊敬しています」
そして、“ファクトリーマシンに値しない”というクラッチローの発言については、供給はホンダの決めることだと受け流した。
「それについては分からないです。もちろん彼は同じバイクに乗ることを望んではいないでしょう。それはより強力なライバルになること、そして僕が成長することを意味するからだと思います」
「だから、カルの言っていることも分からないでもないです。ですが、最終的な決定はHRC(ホンダ・レーシング)が下すもので、彼がするものではありません。ともかく、僕はこの件について気にしていません」
また、中上はこうした状況もMotoGPの一部だと肯定した上で、クラッチローを上回れる機会があれば狙っていくと意気込んだ。
「僕は今も彼のことを尊敬していますし、今でもカルのデータと比較しています。でも、これがMotoGPです。誰もがみんなのことを“負かしてやろう”と思っているんです」
「とにかく、自分のことに集中していきたいです。僕はまだ完璧ではないですし、まだ十分に良いわけでもないですから。それは分かっています」
「まだ10戦が残っています。レースごとに成長し、毎回チャンスがあるわけではないですが、いくつかの場所では機会があると思いますし、その時にはカルを負かしたいですね」
Additional reporting by Jamie Klein
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