シート喪失の危機? 中上貴晶、欧州戦開始でプレッシャー増加「ポテンシャルと速さを示さなくては」
LCRホンダの中上貴晶は、今週末のポルトガルGPから始まるヨーロッパラウンドの序盤戦が、2023年以降にもMotoGPへ参戦するためには非常に重要なレースとなるだろうと考えている。
写真:: MotoGP
現在MotoGPの最高峰クラスに唯一参戦する日本人である中上貴晶。彼はLCRホンダから来季もMotoGPへ参戦するためには、今後の欧州ラウンド数戦が大事になってくると認めた。
中上は2018年にMoto2クラスからステップアップ。現在MotoGPクラスで5年目のシーズンを迎えているが、来季以降のシートについては不安視する向きもある。中上は2020年に日本人として16年ぶりのポールポジションを獲得するなど、速さも見せてきたが、まだ表彰台獲得がなく、ベストリザルトは4位に留まっている。
そしてMoto2クラスで小椋藍が印象的な走りを見せていることも、彼のシート確保が不安視される要因のひとつとなっている。
出光の支援を受けている中上のLCRホンダのシートは、基本的には日本人向けとして確保されていると考えて良い。そのため中上が契約延長に至らない場合、その後任第一候補は、論理的に考えて小椋となる。
2022年シーズンはこれまでに4戦を消化。中上はトップ10フィニッシュが1度と苦しい立ち上がりになってしまっている。欧州戦の始まりを告げるポルトガルGPを前に、中上はプレッシャーが高まっていることを認めた。
「正直にお話すると、(開幕戦の)カタールからプレッシャーがありました」
motorsport.comが欧州戦の始まりが、プレッシャーになるかと訊くと、彼はそう答えた。
「ですが直近の4レース(カタール、インドネシア、アルゼンチン、アメリカズ)は、もちろんベストなパフォーマンスではありませんでした。トップ10フィニッシュもカタールでの1回だけでしたから」
「こうした悪いリザルトは、求めていたものではないです。今週末のポルティマオ、そしてヘレスと続く連戦は、再び自信を取り戻すためにも非常に重要なものです」
「そして僕はチーム、そしてホンダに自分のポテンシャルを、速さがあることを示す必要があります」
「ですからプラスのプレッシャーがかかってくるかもしれません。ですが同時に自信を取り戻したいと思っています。この2連戦は、将来に向けてもとても重要なレースになると思います」
中上は”トップ10争い”ではなく、トップ6やトップ5を争うことが、最低限狙うパフォーマンスだと語っている。
「トップ10を目指して争いたいというわけではないです。僕らは少なくとも、トップ5、トップ6を争うことができます」
「それが最低限のパフォーマンスです。そうして、チャンスやさらに自信があれば、表彰台を争うことが可能になります」
「新型バイクにはポテンシャルがあります。僕らはその第一歩として、ポテンシャルを引き出す必要があるんです」
「週末を通じて競争力を発揮できるようにし、ミスを犯さないようにすることが必要です」
なお中上のチームメイトであるアレックス・マルケスも、2022年で契約が満期となる。今シーズンは多くのライダーが契約の節目の年となっているため、今後ライダーズマーケットの噂も活発化していくことになるだろう。
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