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中上貴晶、最新型バイク入手で更に期待高まる。昨年課題“プレッシャー”対策も準備OK?

MotoGPクラス参戦4年目を迎える中上貴晶。彼は昨年躍進を示すとともに大きなプレッシャーに悩まされていたが、今季はそうした経験が役に立つだろうと語った。

Takaaki Nakagami, Team LCR Honda

Team LCR

 3月末に開幕予定のMotoGP2021年シーズン。LCRホンダの中上貴晶は最高峰クラスでの4年目を迎えるが、彼は今季、ついに最新型のRC213Vを駆る予定だ。

 中上は昨年大きな成長を示した。第3戦アンダルシアGPで一気に表彰台に近づく走りを見せると、予選ではフロントロウを争う常連となり、第12戦テルエルGPで日本人として最高峰クラス16年ぶりのポールポジション獲得という結果を残したのだ。

 最終的に表彰台と優勝こそ記録できなかったが、中上はその速さと一貫性から注目を集めるライダーのひとりとなった。

 そして2021年シーズンも、中上はLCRホンダから継続参戦。さらにホンダからは最新型のRC213Vが供給されることになった。

 2月20日にはオンラインでLCRホンダのチームローンチイベントが実施され、中上も新カラーのマシンと共に登場。イベント後にメディアの取材に応えた中上は、「最新型のマシンについて詳細はまだ分かっていない」としたうえで、カタールテストで走らせることを楽しみにしていると話した。

 そして中上は昨年のテルエルGPで、ポールポジションを獲得しつつも1周目に転倒を喫してしまったことへの質問を受けた。

 中上はテルエルGPでポールポジションを獲得した際、“これまでに感じたことのないプレッシャー”を受け、それに対処することができなかったとレース後に明かしていた。

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 今季、そうした経験から何かトレーニングを変えているのか? そう尋ねられた中上は「良い質問ですね」と語り、次のように答えた。

「去年は良いシーズンでしたけど、一方で残念なことに自分自身を、そしてプレッシャーをコントロールできませんでした。エキサイトしすぎて、アラゴンでは愚かなミスを犯しましたから」

「この経験はとても良いものでした。少なくとも自分を、そして自分の心を試すことができ、そしてミスをしました。あの瞬間は僕自身に失望しましたし、チームも本当にがっかりしていました。僕らは優勝を争えると分かっていたのに、グラベルの上で終わってしまいましたからね」

「ですから、今が非常に重要な瞬間だというのはわかっています。でも、(トレーニングでファビオ)クアルタラロのような、メンタルトレーナーとのものは行なっていません。ですが冬季のトレーニング戦略を少し変更しています。これは上手くいくと思っています」

 そう語る中上。彼曰く、トレーニングではより集中力を維持することを目指したメニューをこなしているという。

 メンタル面のトレーニングは近年多くのライダーが取り入れている。昨年3勝を挙げつつも浮き沈みの激しかったクアルタラロも、2021年シーズンに向けて新たにフィジオ(理学療法士)との作業を開始しているように、メンタルトレーニングはライダーにとって重要なものとなっているのだ。

 昨シーズンはマルク・マルケス(レプソル・ホンダ)のデータからライディングを改善し速さを示した中上だが、彼はまだブレーキングで改善していける部分が残っていると考えている。

「ブレーキングの面でしょう」

 改善する必要のある部分を訊かれた中上は、そう答えた。

「僕はまだブレーキングでまだ少し進化ができると思います。特にコーナーからコーナーへの方向転換の際のブレーキングですね。そこは僕はベストではないです。データを確認しても、凄く良いレベルというわけではありません」

「それが何故なのか、理解していくつもりですし、この部分についてはチームと共に集中していこうと思っています」

Additional reporting from Lewis Duncan

 

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