「動物のようにスタートした」中上貴晶、5位入賞の秘訣を語る

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「動物のようにスタートした」中上貴晶、5位入賞の秘訣を語る
執筆:
2019/06/05 0:23

MotoGPのイタリアGPで5位に入った中上貴晶(LCRホンダ)は、スタート時に”動物のような”気持ちで臨んだことが、チームメイトのカル・クラッチローに勝つ重要な要素になったと語った。

 LCRホンダの中上貴晶は、先日ムジェロ・サーキットで行われたMotoGPのイタリアGPで5位に入賞した。これは中上にとって、MotoGP最高峰クラスでの自己最高成績となる。しかも、チームメイトのカル・クラッチローとのバトルに打ち勝って手にしたリザルトだった。

 中上曰く、スタート時にポジションを落とさないようにすることが、このリザルトを手にする上で必要不可欠だったと語った。

「僕らの弱点は、(いつもは)スタートでした。いつも、ポジションを落としてきたんです」

 他のホンダのマシンを操るライダーたちとは違い、1年落ちのRC213Vを駆る中上はそう語った。

「今回はその部分を改善しなければいけませんでした。幸運なことに、僕はスタートで力強かったです。それが重要でした」

「(クラッチローが)苦労しているのを見ました。そしてターン2とターン3の間で、彼を抜くことができました。彼は苦闘しているように見えたので、抜くのは簡単でした」

「もちろん、一番のライバルは常にチームメイトです。彼とはバイクが違いますが、常に彼に勝つことを考えています」

「去年、それはほとんど不可能なことでした。でも、今年は良いパッケージを手にできたんです。そして良い経験を手にしています。いくつかのレースでは、彼の前でフィニッシュできるだろうと分かっています」

 いつもより力強いスタートをどのように実現したのか、それについて尋ねると、中上は次のように語った。

「基本的には精神的なモノです。ただ、動物のようにスタートしました。誰もが、本当に常軌を逸したスタートをしますから……」

 中上に敗れることになったクラッチローは、イタリアGPでうまくいかなかった理由について、フロントのフィーリング不足、週末を通じての感触、そしてリヤタイヤについての問題などがあったと語った。

「バイクは良いフィーリングじゃなかったんだ。攻めることができなかった」

 そうクラッチローは嘆いた。

「そのグループの中で戦っていた時、フロントタイヤの内圧が本当に高かったんだ。それで、少し後ろに下がってしまった」

「14周目には、リヤタイヤのグリップが大きく落ちたように感じた。コーナーにターンインすることができず、バイクを曲げることもできなかったんだ」

「最大の問題はバイクを曲げることだった。でもリヤタイヤのグリップ低下は、かなりの量のゴムが取れてしまったからなんだ」

 クラッチロー曰く、旋回性は2018年仕様のバイクの方が、最新仕様マシンよりも優れているという。

「タカ(中上)が僕を抜いた時、それは明らかだった。自分の目でそれをみることができた」

 そうクラッチローは語る。

「去年感じたこと、そして今年感じていることはよく分かっている」

「リヤタイヤの問題によって、タカについていくことはできなかった。しかし、バイクを曲げることもできなかった。このバイクはフィーリングのせいで、方向転換が遅いんだ」

「何らかの理由で、肉体的にも乗るのがとても大変なんだ。シケインでバイクの進行方向を変えるのに苦しむんだ」

 2018年仕様のマシンに戻す可能性について、クラッチローは否定する。

「その選択肢はない」

「(中上の)バイクはある部分では優れている。でも、僕らが乗っている最新仕様のバイクは、他の部分で優れているんだ。例えば直線でね。しかし、ストレートはサーキットの中の10分の1だ。残りはコーナーなんだ」

 最新仕様のマシンと2018年仕様のマシンの比較について尋ねると、中上は次のように答えた。

「それについては僕は分かりません。2019年のマシンをテストしたことがありませんから」

「でもいつもマルク(マルケス)やカルのデータと比較しています。そして、僕のバイクの強みはコーナーです。コーナーでスピードを維持することができるんです」

「僕のライディングスタイルも、それを手助けしています。僕はこういうレイアウトのコースを得意としています。なぜかは分かりません。自然にそうなんです。こういうレイアウトのコースでは、スピードを維持することができます」

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この記事について

シリーズ MotoGP
イベント 第6戦イタリアGP
ドライバー カル クラッチロー 発売中 , 中上 貴晶
チーム Team LCR
執筆者 Jamie Klein