KTM好調の鍵が“新型シャシー”だと思うのは間違い? オリベイラは“以前から強さあった”と主張
KTMは第7戦カタルニアGPで2021年初優勝を挙げパフォーマンスを上げている。彼らは新型シャシーを投入したタイミングで上向き始めたが、ミゲル・オリベイラは新型シャシーが“ゲームチャンジャー”なのではないと語った。
Miguel Oliveira, Red Bull KTM Factory Racing
Gold and Goose / Motorsport Images
MotoGPの2021年シーズン、KTMは昨年まで享受していたコンセッション(優遇措置)適応の対象から外れ、ホンダやドゥカティ、ヤマハなどライバルと同じ条件で戦うことになった。
KTMはシーズン序盤はしばらく結果の振るわないレースが続いた。しかし第6戦イタリアGPで新型シャシーを導入すると、ミゲル・オリベイラが2位を獲得。一気に調子を上向かせた。
新型シャシーはミシュランのより柔らかくなった2021年のフロントタイヤでよく機能し、コーナーを脱出する上で効果を発揮することを目指して設計された。
新シャシー導入後のオリベイラは好調が続いており、第7戦カタルニアGPでは今季初優勝。第8戦ドイツGPでも初日トップタイムを記録し、予選では2列目6番手を確保している。
こうした結果からは新型シャシーに“革命的”な進化があったという見方が出ているが、オリベイラはこれを否定。小さな違いが最終的な結果の差を生んでいるのだと語った。
「KTMはいい仕事をしてくれていて、フレームは良い形で改善されている」とオリベイラは言う。
「どれくらいのモノかはわからないけど、個人的には新シャシーが全てとは思っていない」
「でも今のMotoGPでは細かな部分がとても重要になっていて、ライダーがそれらからどうやれば最大のパフォーマンスを引き出せるのかを理解することが、最終的な速さに繋がるんだ」
「現時点では他の皆より上手くできていると思う。でもそんなに大きなアドバンテージにはなっていない」
「新シャシーがKTMの命運を変えた、というのは間違った結論だ。みなさんは全てを分析できてはいないだろうからね。でも僕らは全てのセッションを分析している。凄くいいペースがあるし、多くのサーキットで速くなれるポテンシャルがある」
「色々なグランプリで僕らはフリー走行などで強さを見せていても、決勝では様々な理由で完走できなかったりもしていた。それがムジェロ戦で浮上したという“イリュージョン”に見せてしまっているんだ」
「でも実際にはそうじゃない。僕らはずっと影で仕事をしてきた。それムジェロで持ち込んだモノがゲームチェンジャーのように感じさせているんだろう」
「でもそうじゃない。(新シャシーが)助けにはなっていても、それだけが全てじゃないんだ」
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