ジョアン・ミル、苦戦続きから一転し予選3番獲得。昨年王者、実は”初めての”フロントロウ
スズキのジョアン・ミルはMotoGPアルガルヴェGP予選で3番手を獲得。苦戦気味のこれまでのレースから立ち直ったように見えるが、彼曰く“何も変わっていない”という。
写真:: Gold and Goose / Motorsport Images
MotoGPアルガルヴェGP予選で、スズキのジョアン・ミルは3番手タイムを記録。2017年のMoto3バレンシア戦以来となるフロントロウを獲得し、MotoGPクラスでのベストグリッドとなった。
ミルはアルガルヴェGP初日から調子が良く、FP1では5番手、FP2を4番手、FP3でも3番手と常に上位に並んできた。
予選でもその好調を維持したミルは、ポールポジションを獲得したフランチェスコ・バニャイヤ(ドゥカティ)から0.168秒差での3番手となった。
2020年にはMotoGPのチャンピオンも獲得しているミルだが、これまで予選で上位に並んだ経験が少なく、2021年シーズンもこれまで5番手がベストグリッドとなっていた。前戦エミリア・ロマーニャGPやその前のアメリカズGPでは苦戦が続いていただけに、今回の好調は突然の変化にも見える。
そんなミルに対して何が変わったのかを訊くと、彼は「正直に言って、何も変わっていないと思う」と答えた。
「サンマリノGPとアラゴンGPで、他のレースよりも良いポテンシャルを示し始めていた」
「ミサノテストが僕らにとっては有用だった。いくつかの課題に取り組んで、スズキもパーツなどを持ち込んでくれたことで、良いステップを踏めたんだ」
「でも直近の2レースはコンディションも厳しくて、まとめ上げるのは大変だった」
「今回は天気も良くて、FP1から上手く築き上げていくことができたと思う」
「変更を施したバイクを細かいところまで理解していくために、より周回を重ねる……それが僕らに必要なことだった」
「今のところ、今週末はかなり自信がある。バイクを良い形で乗りこなせているし、楽しんでいる。それがいちばん重要なことだ。バイクに乗って楽しめていれば、いつだって速いんだ」
ただミルは予選で激しく憤りを示す場面もあった。ラストアタックに向かう際、アレックス・マルケス(LCRホンダ)がターン1でワイドに追い越していったことで、自身のアタックが中断せざるを得なくなり、フロントロウ確保が怪しくなった瞬間があったからだ。
クールダウンラップでは直接マルケスに怒りをぶつけていたミルだが、後にマルケスがピットへ謝罪に訪れたと彼は明かした。
「ああ、アレックスはFP3、FP4からだと思うけど、僕を追いかけてきていた。そして予選の前半でもそうだった」
「Q2後半に出走した時も、彼はまたついてきた。僕としては(アタックが)邪魔されなければ、それはどうでもいいことだ」
「でもあの時、僕はタイヤを温めようとゆっくりと走ろうとしていたんだ。ラップタイム自体は悪くなかったけど、タイヤのウォームアップをしていたんだ」
「それであと一周というところで、彼は僕をターン1のブレーキングで追い抜いていって、ワイドに膨らんでいった。そういうことがあって、僕は怒っていたんだ」
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