ペドロサ、ワイルドカードへの姿勢に変化「レースではテストで確認できないことが分かる」
KTMから初めてワイルドカード参戦を行なうと見られているダニ・ペドロサ。彼はレース出場を否定していた以前とは考えが変わったことを明かしている。
2018年限りでMotoGPの現役を引退したダニ・ペドロサ。2019年シーズンからはKTMのテストライダーとなり、以降はワイルドカード参戦などを行なうこと無く、裏方でのマシン開発に従事してきた。
そのペドロサは、9月に行なわれる予定のサンマリノGPでのワイルドカード参戦を行なうと見られており、引退後初めてのレースになると期待されている。
ペドロサは現役時代に何度もチャンピオンを争ってきたライダーということもあり、KTM加入後も再び走る姿を見たいと、ワイルドカード参戦を期待するファンの声が多かった。しかし彼は一貫してワイルドカード参戦を拒否してきた。
最近、スペインのEl Mundo紙のインタビューに応えたペドロサは、ワイルドカード参戦に関しては「実現するかは答えられない」としつつも、以前までとは開発フェーズが移り変わってきたことで、ワイルドカードによるレース参戦にも意義が出てきたと語った。
「現役最後のレース(2018年11月バレンシアGP)の後、レースをしたいという気持ちを感じた日々もあった」と、ペドロサは言う。
「僕はレースを、このスポーツを愛しているし、勝利の味も大好きだ。だがMotoGPには確実なものはなく、誰が勝っても誰が沈んでもおかしくない」
「一瞬でコインの裏表は入れ替わってしまう。だから良い方に留まるには非常に研ぎ澄ませている必要があるんだ」
「ワイルドカード枠で参戦することで、テストでは分からない要素を測ることができるだろうから、そこに興味はある」
「KTMにテストライダーとして参加した段階では、ワイルドカード参戦に意味はなかった。いいリズムを作ることに集中しなくちゃいけなかったからだ。そして今、僕らは細部の微調整に取り組み始めている。だからレースに参加するのは興味深いことだ。ただ、何が起こるとか言うことはできないけどね」
125ccと250ccクラスで3度のタイトルを獲得してきたペドロサ。最高峰のMotoGPクラスではランキング2位を3回と王座には手が届かなかったが、計31勝と素晴らしい実績を残してきた。
ペドロサはキャリアをより良くできたと思うかという質問には、仮にヤマハでレースをすることがあれば、キャリアは変わっていたかもしれないという考えを持つことはあると語った。
「その質問は難しいね。イエスと答えないと、僕が自分を正当化しているように見えるだろうし」
「だけど歴史上の偉大な科学者達は、全員がノーベル賞を授与されただろうか。いや、そうじゃない。過去18年間の挑戦で、僕はこのスポーツでもベストと言われる様々な記録を刻んできた」
「ロッシ(バレンティーノ・ロッシ)やケーシー・ストーナー、ホルヘ・ロレンソに僕という素晴らしい4人の時代を思い出すと、一度でもヤマハでレースをしていたなら、僕のキャリアはどう変わっていたのだろうかと、そう考えてしまう」
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