ペドロサ、ついにKTMでワイルドカード参戦。「変化している今のMotoGPを理解しなくては」
MotoGPスティリアGPで、2018年バレンシアGP以来のレース出場となるダニ・ペドロサは、現在のレースがどのようなものかを理解しなくてはならないと語った。
写真:: KTM Images
MotoGPの2021年シーズン後半初戦となる第11戦スティリアGPでは、KTMのテストライダーであるダニ・ペドロサがワイルドカード参戦する。2018年限りで現役を退いた彼にとっては、久しぶりのレースだ。
これまではワイルドカード参戦を行なってこなかったペドロサだが、今回彼がレース出場を決めた理由や、ワイルドカード参戦への心構えなどについて語った。
「ここに来られて光栄だし、KTMにありがとうと言いたい。馴染みのある生き方にちょっと戻ってきた。もちろん、フルシーズンに復帰するようなフィジカルの準備はしていない。でも格別なモチベーションがあるのは明らかだ」
ペドロサは5日(木)に行なわれた会見でそう語った。
「COVIDの問題によって多くの変化があり、不思議な感じだけど、チームとの準備の仕方は変わっていない。レース前に新しいルールを少し学んで、情報をアップデートしている」
「結果を予測するのは難しい。目標はMotoGPのレースについて学ぶことだ。僕としてはライダーのアプローチなど、MotoGPは少し変わってきていると感じている。外部からテストでやってきて、それを再現するのは難しいんだ」
「ひとつは、今のレースではエアロダイナミクスの発達などでオーバーテイクがかなり難しくなっていることがある。(ワイルドカード参戦によって)僕はそうした問題や、彼らのレースへの考え方を理解する事ができる。それから今週末はテストするパーツもある」
「何年もバイクの開発をしてきたけど、今は細かな部分にも関わっている。そしてライダーがレースで得る情報を、より多く集める必要がある。レース以外で全てのことを再現するのは難しいんだ。だから実際にレースに参戦し、その内側から理解することで、この先バイクを進歩させるのに活かすというのは興味深い」
ペドロサはスティリアGPのレースウィークについても開発作業の一環だという考えを持っている。ただレースに向けては、考え方を変えることも必要だろうと語る。
「久しぶりにレースに向けてメンタルを整えなきゃいけない。それが今回のレースウィークの重要な過程の一部になるだろうし、改善を試みていくのが重要だ。最高の結果は期待していない。厳しい戦いになるだろうが、脳がどう反応するか様子を見てみよう」
なおペドロサは今回、MotoGPで初めてホンダ以外のマシンでレースをすることになる。
「ああ、そうだね。今回はホンダ以外での初めてのレースだ。KTMには長いこと乗ってきたけれど、レースするのは初めてだし、何か特別新しいものになるだろう」
「ホンダで競争力を発揮していた時の様に、セットアップを進めていこうと思う。この(KTMの)バイクでレースを戦った経験はないけれど、やってみるよ」
ペドロサは今回のワイルドカード参戦にあたって、木曜に会見の時間が設けられていた。ただ彼の会見の前にはバレンティーノ・ロッシの特別会見が設定されており、そこではロッシが引退を表明。長く競い合ってきたペドロサも、当然ながらこの件についてコメントを求められた。
「引退は悲しいし、現実になってほしくないと思うものでもある。特にハイレベルなレースをしているときにはね。だから今日は悲しい日だ」
「だけど遅かれ早かれ、終わりは来る。僕もバレンティーノとは素晴らしい思い出があるし、彼には最大限の敬意を払うだけだ。僕らは最高の瞬間を戦ってきた。彼には大きな敬意を払いたいし、感謝している」
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