来季ダカール・ラリー参戦のペトルッチ「MotoGPで優勝した最後の“普通の人”になるだろう」
ダニーロ・ペトルッチはこれまでのキャリアを振り返り、自身が「並外れた才能を持たずにMotoGPで成功した、最後の“普通の人”」であると語った。
2021年最終戦を最後にMotoGP界を去ることになったテック3のダニーロ・ペトルッチ。そのペトルッチは2022年にKTMからダカール・ラリーに参戦する。
ペトルッチは2012年にIodaのCRTマシンでMotoGPデビューを果たした。キャリアの初期は後方集団での争いに終始していたが、2019年と2020年にはドゥカティのファクトリー機で2度の優勝を果たすなど確かな実績を残し、今季限りで10年に及ぶMotoGPでの活動に終止符を打った。
MotoGPに参戦する前は、ヨーロッパのプロダクションレースで活躍をしていたペトルッチが、グランプリ最高峰と呼ばれるMotoGPへ辿り着くまでの道のりは非常に型破りなものだったという。
ペトルッチはMotoGPでの経験を振り返り、自分が特別な才能を持たずに、グランプリレースのトップクラスで成功した最後のライダーになるだろうと考えている。
「2011年の終わりに“来年MotoGPでレースをする”と友人達に伝えると、彼らは僕に“MotoGPでレースをすることを想像したことはあるのか”と聞かれた」
「それで僕は“あるさ、僕の夢だったからね”って答えたんだ」
「2012年にこの冒険(MotoGP参戦)を始めた頃、明確に覚えていることは初めてのレースで後方を走り、バイクも壊したということだ。多くのレースウィークで、プラクティスは最下位だったし、予選でも最下位だった。そしてレースでもね」
「だけど僕は信じ続け、投げ出すことはしなかった。そしてある日夢が叶った。それは本当に、本当に嬉しかった。天才でもない“普通”の僕が成し遂げたことだからね」
「若い時、僕はただの良いライダーだった。速かったけど、他の人はもっと速かった」
「でも僕は自分が一番だと信じるのをやめなかった。そして2回(MotoGPでの優勝)、少なくともあのサーキット(ムジェロ/ル・マン)で僕が一番だとあの日は示すことができた」
Petrucci beat Marquez and Dovizioso to first of two MotoGP wins at Mugello in 2019
Photo by: Gold and Goose / Motorsport Images
かつてプラマックでチームメイトだったジャック・ミラー(ドゥカティ)は、例外的なライダーを除き、MotoGPには天才肌のライダーはいないと考えており、ペトルッチがこれまで競争力をつけるために行なってきた努力は彼が“レジェンド”であることを証明していると語る。
ペトルッチのコメントについて聞かれたミラーは以下のように応えた。
「天才というのは存在しないと思う。まあ、(Moto3チャンピオンの)ペドロ・アコスタとかはそうかもしれないけどね」
「でも、そういう人はほとんどいない。ダニーロは才能があり、それだけではなく努力もしてきた」
「月のように丸い顔をしていたIodaの写真と、ドゥカティ機に乗った時の彼の写真を見ると、ここで彼が力を発揮するために体を作り込んできたことがわかる。彼は“レジェンド”だ」
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