クアルタラロ、スティリアGP3位に「これ以上はムリだった」と白旗。連戦はリヤグリップ改善が鍵か
ヤマハのファビオ・クアルタラロはMotoGP第10戦スティリアGPで3位表彰台を獲得。彼はこれ以上の結果は望めなかっただろうとレースを振り返った。

MotoGPの2021年シーズンは後半戦に突入。初戦となる第10戦スティリアGPがレッドブルリンクで開催されると、ポイントリーダーのファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)は3位表彰台を獲得した。
レッドブルリンクは3本の直線を持ち、加速性能が要求されるレイアウトであることから、パワー面でビハインドを抱えるヤマハにとってはシーズン中の開催地の中でも特に厳しいと見られているサーキットだった。
昨シーズン、クアルタラロはオーストリアGPで予選3番手を確保したが、決勝では8位。連戦のスティリアGPでも予選9番手、決勝13位と苦戦していた。
今回のレースでは、クアルタラロは予選3番手と1列目を確保。決勝が赤旗中断を挟んで再スタートされた後は、ジャック・ミラー(ドゥカティ)との3番手争いを演じた。
ただミラーが中盤で転倒したこともあり、クアルタラロは3位でフィニッシュ。ランキングを争うヨハン・ザルコ(プラマック)とのポイント差を拡大することに成功した。
「タフなレースだった。ジャックの後ろを走っていたとき、彼はターン1で小さなミスを犯していたけど、それでも僕はストレートで彼の後ろに留まることしかできなかった」
クアルタラロはレースを振り返って、そう語った。
「ターン3ではずっと苦戦してきたのも分かっていた。でも今日と昨日はかなり強さがあって、(赤旗前の)最初のレースでは、マルク(マルケス/レプソル・ホンダ)を追い抜くこともできた」
「それでジャックを追い抜いたんだ。僕らはそこそそ良い戦いができたよ」
「トップ2に比べると僕らはちょっとペースが劣っていた。でもこれ以上良くすることはできなかった」
「ジョアン(ミル/スズキ)とホルヘ(マルティン/プラマック)の後ろに留まることはできなかったんだ」
「だからこの表彰台は本当に満足している。取り組むべき部分も分かっているからね。僕らは凄くいい仕事をしたと思う」
MotoGPは新型コロナウイルスによるスケジュール変更の影響で、今シーズンも2周連続でレッドブルリンクでのレースが開催される。クアルタラロは次戦に向け、リヤタイヤのパフォーマンスを改善しなければならないと語った。
「最初のレースではホルヘの後ろにいたけど、最終コーナーでよりスピードを載せていくような走り方をしてた」
「ただ前を行く彼を見ていると、『かなりタイヤを労ってるな』と思えたんだ。彼は(コーナーで)すぐにバイクを引き起こして、そして加速していた」
「だから僕らは可能な限りベストな方法で(タイヤの)マネジメントをしていかなくちゃいけないだろう。ドゥカティ勢の加速性能と同じポテンシャルが無いのは分かっている。だから表彰台は僕らにとってはパーフェクトなものなんだ」
「フリー走行でのペースはいつも凄く良いと思う。でもレースになるとリヤタイヤに同じフィーリングが無いんだ」
「来週はその点を改善することが重要になってくるだろう」
チームメイトのマーベリック・ビニャーレスは、赤旗中断前は好スタートを切っていたが、再開時にはエンジンストールによってピットレーンスタートになってしまった。
さらにレース終盤、ダッシュボードにエレクトロニクスの問題によってピットレーン帰還のメッセージが表示されると、彼はその指示に従ってピットイン。そこでレースを終えた。
「正直、最初のレースの5周については素晴らしかったと思うし、凄く満足している」と、ビニャーレスは言う。
「(スタートで)2列分を飛び越えたのは初めてだと思う。とても良かったよ」
「だからそこには満足している。でもそれからピットに戻ってタイヤとクラッチを変えると、全ての状況が変わってしまった」
「なぜかは分からないけど、マシンが止まってしまった。クラッチを繋げたら、マシンが止まってしまったんだ。とても変だった。最初のレースと全く同じことをしていたんだけどね」
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