クアルタラロ、MotoGP王座陥落も「100%出し切れた」と一片の悔いなし。2023年のタイトル奪還に向け前を向く
ヤマハのファビオ・クアルタラロは、MotoGPのタイトル決定戦となったバレンシアGPで勝つチャンスはなかったものの、レースについては「後悔はゼロ」だと振り返っている。
写真:: Gold and Goose / Motorsport Images
MotoGPの2022年シーズン最終戦バレンシアGPに向けて、ヤマハのファビオ・クアルタラロは、ランキング首位のフランチェスコ・バニャイヤを23ポイント差で追いかける形で臨んだ。
クアルタラロはタイトル防衛に向けて優勝が絶対条件。対するバニャイヤは14位以上であればチャンピオン獲得という状況だったが、クアルタラロはレースで「勝つチャンスはなかった」とレース後に明かしている。
決勝レースの序盤、4番手からスタートしたクアルタラロはバニャイヤとボジション争いを繰り広げ接触。ふたりはリタイアこそしなかったものの、前方ライダーの転倒リタイアがありながらも順位は上げられず、クアルタラロは4位フィニッシュ。バニャイヤは9位でチャンピオン獲得を決めた。
序盤のバトルからレース勝利の手応えを掴めたか、と尋ねられたクアルタラロは次のように答えた。
「いや、残念ながらそんなことはなかった」
「僕らはペースも良くて、フロントでも少しは良くなっていた。でもジャック(ミラー/ドゥカティ)がターン2でブレーキングをして、僕らは大きくはらんでしまったんだ」
「ペッコ(編注:バニャイヤの愛称)と接触した時、僕はプッシュしていた。限界まで自分を追い込みたかったんだ。あのラップで僕は限界に達していたし、レースでは基本的に限界点で走り続けていた」
「でも今回は100%の力を出し切れたから、後悔はないよ。最終的にこうしてタイトルを失った際も、常にポジティブな点を見出す必要があるんだ。99%がネガティブなことだとしてもね!」
「その1%のポジティブな点は、2023年の初戦までの4ヵ月間、一生懸命トレーニングをして、より良い準備をして来季を強く戦うということだ」
Francesco Bagnaia, Ducati Team, Fabio Quartararo, Yamaha Factory Racing
Photo by: MotoGP
クアルタラロはレース後、パルクフェルメで初戴冠のバニャイヤを祝福。そのスポーツマンシップにサーキットからは拍手が上がった。
クアルタラロはタイトルを落とした事実を受け入れるために15分を要したと明かしたものの、11月8日(火)のテストから始まる来季に向けた準備を心待ちにしていると語った。
「もちろん、レース後は感情的になる。僕はファイターであり、勝者や一番でいたいんだ。だからレース後の15分間は大変だった」
「でも、もう終わったことだ。この章を閉じて、新しい章を始めなければならない。火曜日から始まるからね。今はそれがとても楽しみだよ」
なお決勝レースでの苦戦について、クアルタラロは温かいコンディションに対して使用したタイヤコンパウンドが柔らかすぎたことが原因だと語っている。
「タイヤ空気圧の問題じゃなく、基本的にタイヤのコンパウンドが柔らかすぎたことが問題だったんだ」
「幸い、今年は少なくとも1段階は左側を硬くしていたが、このサーキットに向けては柔らかすぎるタイヤを持ち込んでいた。しかもここは年々暖かくなっている。今回は(気温)26~27度だった」
「だから僕らは柔らかすぎたし、僕らはいつもかなり硬いタイヤを使っているんだ。そういうことだよ」
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