MotoGP カタールGP

タイヤの過剰な消耗に苦しむクアルタラロ、カタール決勝を「完走できるのか?」と危ぶむ

ファビオ・クアルタラロはMotoGP開幕戦カタールGPのスプリントレースではタイヤが大きく消耗してしまう状況にあったため、距離が倍になる決勝レースを完走できるか不安視している。

Fabio Quartararo, Yamaha Factory Racing

 ヤマハのファビオ・クアルタラロはMotoGP開幕戦カタールGPの決勝レースについて、タイヤの消耗が激しいため、完走すら危ぶんでいると語った。

 クアルタラロは予選Q1敗退の16番手からスプリントレースをスタート。11周のレースでは、トップから約13秒遅れの12位でのフィニッシュとなった。

 このレースウィーク中、クアルタラロはグリップに苦戦していたが、スプリントレースの終盤にはさらにタイヤの状態が厳しくなってしまったようで、その消耗度合いに「本当に奇妙だ」と語った。

「テスト中のペースや今週末のペースは分かっていたから、これ以上良いポジションというのは期待していなかった。でもフィニッシュの状況は本当に、本当に奇妙だった」

 クアルタラロはそう語る。

「僕らがネガティブになっているというわけじゃない。でもスプリントでこれほど大きなデグラデーション(性能劣化)に見舞われて、(決勝)レースに向けてリヤタイヤに選択の余地がないのを考えると、正直ポジションどころの問題じゃない」

「『僕らはレースを完走できるのか?』ということなんだ。本当に複雑なことになり始めている」

 今回クアルタラロは、スプリントレースでフロントとリヤの両方にミディアムを選択。倍の距離で争われる決勝レースでも同じコンパウンドを選ぶことになるだろう。

 そのコンパウンドで過剰な消耗に見舞われてしまったわけだが、彼としてもなぜこれほど消耗がひどいのか困惑している状況にあるという。

「テストでは、僕らは(タイヤの劣化は)少しだったんだ」

「もっと速いラップも走っていたし、スプリントレースのシミュレーションでも今日より6~7秒は速かった」

「テストのコンディションではもっとグリップが良くて、それが僕らにとってはプラスだったということも分かっている。でもこんな落ち方は無かったよ」

「たった11周なんだ。もしソフトタイヤだったならまだ理解できるけど、レース用に考えているコンパウンドでこれなんだ。問題が山積みだ」

Fabio Quartararo, Yamaha Factory Racing

Fabio Quartararo, Yamaha Factory Racing

Photo by: Gold and Goose / Motorsport Images

 クアルタラロは今回のタイヤの消耗について、テスト時と路面状況が変化したことだけが原因ではないだろうと考えている。

「テスト期間にコース上にたくさんラバーが乗るのは普通のことだ。1日中乗っているわけだから、そこにはミシュランのラバーがのせられていく。周回を重ねていくと、コースはレースで親しんだモノとは全く違うようになっていく。でも、僕はこれほどまでの違いを感じたことは一度もないよ」

 なお17位でスプリントを終えたチームメイトのアレックス・リンスも、ラストラップには大幅にタイヤのパフォーマンスが低下していたと認めている。

「タイヤのデグラデーションについては、最後の4周はもう限界だった。でも、そのラスト4周まではそれほど悪くないライディングをしていた。だからそれほど大きな問題ではなかったと言えるかもしれない」

「でも日曜日のレースを考えると、距離は倍になるから、確かに問題になってくるだろうね」

 

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