なんでピットに戻らない? アレックス・リンス、ビニャーレスの行動を疑問視
アレックス・リンスはMotoGPスティリアGPでマーベリック・ビニャーレスがブレーキに問題があることを認識した後、ピットへ戻らなかったことを疑問視している。
Bike of Maverick Vinales, Yamaha Factory Racing after his crash
Gold and Goose / Motorsport Images
MotoGP第6戦スティリアGPでは、ヤマハのマーベリック・ビニャーレスがブレーキトラブルによって、時速200キロメートル以上のマシンから飛び降りざるを得なくなり、クラッシュしたマシンが炎上するという事態が発生した。結果的にスティリアGPの流れはこのクラッシュによる赤旗中断で大きく変わることになった。
ビニャーレスがマシンから飛び降りたのはレース19周目だった。しかし彼はその数周前に、何らかのトラブルが有ることを手を上げて周囲に知らせる姿が、映像で捉えられていた。そして、後にビニャーレスは完全にブレーキが故障する以前から、断続的なトラブルが発生していたと語った。
スズキのアレックス・リンスは今回のビニャーレスの行動を疑問視しており、ブレーキに問題が発生していることを知りながらリタイアしなかったことは「理解できない」と批判。次戦のセーフティコミッションのミーティングで取り上げられるだろうと述べた。
なおリンスは今回のトラブルについて、ビニャーレスがブレンボの新型のパッドとキャリパーを使用しなかったことに起因するのではないかと考えている。
「マーベリックの抱えていた問題だけど、僕が間違えていなければそれは前回のレースでみんなが抱えていたブレーキパッドとキャリパーの過加熱だ」
リンスはそう語った。
「ブレンボは今回のレースに向けて、より大型のモノを持ち込んでいた。そしてこの新型のブレーキパッドを装着していなかったのは、(ジョアン)ミルとマーベリックだけで、彼らは従来型のより小さなモノを使用していた」
「だけどマーベリックが(クラッシュする)数周前からブレーキが効かないことを知っていて手も挙げているなら、ピットへと入るのが普通のことだ。なぜ彼がレースを続行したのか、僕にはわからない」
「間違いなく次のセーフティコミッションのミーティングでそれを議論することになるだろう」
ヤマハ勢は前戦オーストリアGPとスティリアGPの連戦で、ブレーキ面に問題を抱えていた。
コースであるレッドブルリンクはハードブレーキングの要求される地点も多いが、ビニャーレスはそうした性質が問題の主な原因ではないと考えを示していた。
ただチームメイトのバレンティーノ・ロッシはヤマハのパワー不足によって、ブレーキングでタイムを稼ぐ必要に面していたとも語っている。
「このトラックはブレーキ面にとても厳しくて、誰もがそれに苦しんでいる」と、ロッシは説明する。
「(ヤマハ勢が)ブレーキにエアダクトを装備しているのが分かるだろう。それから他のメーカーもね」
「だけどヤマハはストレートで失ったタイムをブレーキで得ようとしていることで、より問題に直面しているように見える。僕らのマシンはトップスピードが遅いけど、ブレーキングでは優れているからね」
「それで、僕らはブレーキングをかなりハードにかけようとして、大きな負荷を与えていた。これがヤマハがこうした問題をより抱えてしまった理由だ」
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