タイトル防衛失敗のスズキ、ブリビオの離脱は大きかった? 「雰囲気は同じじゃない」とリンス
スズキのアレックス・リンスは、昨年限りでダビデ・ブリビオがチームを離れたことが、今シーズンのチームに影響を与えていると自らの考えを語った。
MotoGP第16戦エミリア・ロマーニャGPで、ヤマハのファビオ・クアルタラロがライダーズタイトルを獲得。昨年スズキで王者となったジョアン・ミルは、王座防衛失敗という結果となった。
チームメイトのアレックス・リンスも今季は表彰台が1回と苦戦気味だ。そして彼はダビデ・ブリビオ(元チームマネージャー)が昨年限りでチームを去った影響があると考えている。
ブリビオはスズキがMotoGPへ復帰する段階から関わってきたが、ミルの戴冠においても彼の役割は大きなものだった。しかし彼は2020年限りでMotoGPの世界から離れ、アルピーヌF1へ移籍することを選択。スズキはタイトル獲得の立役者でもあるチームマネージャーを失うことになった。
スズキは後任のチームマネージャーをすぐに立てることはせず、複数人の幹部によるマネジメント体制とすることを決定。スズキMotoGPのプロジェクトリーダーである佐原伸一が指揮をとりつつ、2021シーズンの戦いに向かった。
しかし今シーズン、スズキは未勝利が続いており、タイトルも防衛できずに終わるなど、望んだようなシーズンとはなっていないことは明らかだ。
「ブリビオが以前いたころの雰囲気と同じではない」と、リンスは現在の状況について語っている。
そしてここ数週間で、ブリビオが2022年にMotoGPへ復帰するのではないかという噂が広まり始めた。実現すればスズキにとっては歓迎すべきことになるだろう。ただアルピーヌとの契約は1年残っているはずだ。
「チームマネージャーが不在だという事実は指摘されている。彼が(スズキを)去ったという点ではなくて、チームマネージャーがいないというところなんだ」
「彼が戻ってくる、バレンティーノと共に戻ってくるだとか、いやF1に留まるだとか……彼に関する噂はたくさんある」
「仮に彼がスズキに戻ってくるというのならとても嬉しいことだ。彼にはとても感謝しているし、僕たちは非常に良い関係を作れていたからね。この後何が起こるか様子を見てみよう」
「彼は僕らにそうしたことは話していない。この間連絡したときには、アルピーヌとは原則的にまだ契約が1年あるし、(MotoGPへは戻って)来ないと言っていた。噂がどこから来ているのか僕には分からない」
「今シーズンが簡単じゃないことはもう経験してきた。プロジェクトリーダーにとっても仕事が多すぎるのかも知れない。彼は他のことに集中する必要があるんだ」
昨年はグリッド上で”最もバランスの取れたバイク”だと言われていたスズキ。しかし今シーズンはライバルたちに追い越されてしまっている。リンスはスズキのGSX-RRは悪くなっていないが、ライバルが改善してきているのだと語った。
「スズキのパフォーマンスは落ちていない。ライバルたちが改善しているんだ」
「僕たち2人は、同じ問題を抱えている。テストライダーも同じことを言っているんだ」
「空力的に少し劣っているし、電子制御でも少し劣っている。それにスズキはリヤのホールショットデバイス(ライドハイトアジャスター)でも遅れをとっていた」
「(9月の)ミサノテストで2022年型のエンジンや、色々なシャシーを試していたけど、来年は今年よりも強くなって戻ってこられると思う」
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