アレックス・リンス、スズキMotoGP撤退の知らせに「すっかり泣いてしまった」
アレックス・リンスはスズキから2022年限りでの撤退を伝えられた際にはすっかり泣いてしまったと当時の状況を語った。
写真:: Gold and Goose / Motorsport Images
5月初頭にmotorsport.comは、スズキが2022年限りでMotoGPを撤退すると報じたが、12日にスズキが声明を発表。運営のドルナ・スポーツと撤退の可能性について話し合っていることを認めた。
スズキが撤退についてチームへ伝えたのは、第6戦スペインGP終了後の翌日に行なわれたヘレステスト終了後だった。スズキは2026年までの参戦をドルナと契約していたこともあり、非常に急な決断だったことは想像に難くない。
そしてMotoGPクラスに参戦して以来、スズキ一筋でキャリアを重ねてきたアレックス・リンス、2020年にスズキにとって20年ぶりとなる王座を獲得したジョアン・ミルのふたりも、チーム全体よりもわずか15分早く、今回の決定を知らされたに過ぎなかったという。
12日の撤退検討に関する発表後、リンスはスズキからこの決定を知らされた際の状況を明かしており、すっかり泣いてしまっていたと悲しみを語った。
「月曜のヘレステスト後、リヴィオ(スッポ/チームマネージャー)とサハラさん(佐原伸一/プロジェクトリーダー)から、オフィスでそのニュースが伝えられたんだ」
「本当に辛いものだったし、すっかり泣いてしまっていた。僕は2017年からこのチームにすべてを捧げてきた。勝てるバイクにするため、競争力をつけるために多くの情報を得ようとしてきたんだ」
「でもそれは、チームメンバーの皆もそうだ。彼らは2015年にスズキがMotoGPへ復帰したときから何でもやってきた」
「僕にとって、大きなショックだったのは間違いない。そしてチームにとってもだ」
「簡単なことじゃないよ。最終的に僕は来年に向けて何か見つけられるとは思うけど、彼らにとってはより難題となる。とても悲しい。彼らは、僕にとって家族のような存在なんだ」
「今シーズンをできるだけ強い形で終えられるよう、トライしてみよう」
「今週末は、スズキでの最後のル・マンになる。スズキでこのコースを走る機会を楽しみたい。来年は違うバイクを乗ることになるだろうから」
スズキは2015年にMotoGPに復帰すると、そこから5年後の2020年にミルがライダーズタイトルを獲得。2022年も強力なパフォーマンスを発揮しており、第7戦フランスGPに向けてリンスとミルは共にランキング上位で臨んでいる。
そしてリンスはMotoGP撤退というスズキの決定は、残るシーズンに向けて”さらなるモチベーション”をもたらしていると語っており、ファクトリーからのアップデートが止まらないとも話している。
「大変なことだ。でもこれもまた、僕にさらなる”ブースト”を与えてくれる」
「ヘレステスト後の最初のレースは大変だけど、今そこにはふたつの道がある。上がるか、下がるかだ。僕らは良い方をつかむよ」
「彼らの話では、今年の予算は成立しているということだから、全部使ってくるだろう」
「そして全力で努力してくれると思う。僕を信じて欲しい。日本人スタッフもメカニックも、(この決定によって)打ちのめされたんだ」
「新しいエアロパッケージも待っている。これも携えて、良い結果を得るために頑張ろう。既に表彰台を2回獲得しているし、もっと結果を示したいと思う」
なおリンスはこれまで、スズキと契約延長の方向で話し合いを続けていた。撤退により彼は新たに所属チームを探す必要に駆られているが、2023年のシートを得られると信じていると話した。
「プランになっていたのは、スズキと続けることだった」
「彼らと交渉をしていたけど、いきなりこのニュースが飛び込んできた」
「もしリヴィオやサハラさんがこれを開幕戦で知っていたなら、僕らは話し合いを始めなかっただろう」
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