「エンジン開発凍結は言い訳にはならない」ロッシ、苦境に立つヤマハへ発破かける
バレンティーノ・ロッシは2021年シーズンに向けエンジン開発が凍結されていることは、ヤマハにとって言い訳にはならないと主張。制裁に揺れるヤマハへ発破をかけた。
写真:: Gold and Goose / Motorsport Images
2021年のMotoGPは、新型コロナウイルスのパンデミックの影響で決定したコスト削減策によって、エンジン開発が凍結。各メーカーは2020年と同一のエンジンで2021年シーズンに臨むことになった。
なおアプリリアに関してはコンセッション(優遇措置)の適用があるため、開幕後のエンジン開発が可能となっており、KTMも許可を得ているため2021年は新型エンジンを使用できる。
この規制の影響が大きいと思われるのはヤマハだ。彼らは最高速が計測されると、度々最も遅い速度を記録している。また今季はエンジントラブルにも悩まされてきた。
ただバレンティーノ・ロッシはこうした状況も言い訳にはならないと指摘。エンジン性能を向上させるために検討できる手立ては他にもあると語った。
「(2021年の)エンジン開発の凍結だけど、これは言い訳にはならない」
第13戦ヨーロッパGPをエンジントラブルで終えたロッシはそう語る。
「今のMotoGPでは、電子制御の観点からパフォーマンスを向上させる方法は沢山あるし、排気の観点からもエンジンをフレッシュに保つ方法やエンジン温度を低く保つ方法がある」
「だからエンジン内部に手を入れることはできなくても、改善できる多くのことがあるんだ」
「僕としてはヤマハが適切な方向に上手く作業を行なえれば、僕らはより上手くやっていけると思っている」
先週末行なわれたMotoGP第13戦ヨーロッパGPでは、ロッシが新型コロナウイルス陰性となりレースへ復帰。しかし彼はエンジンの電気的な問題によって、わずか5周でリタイアを強いられてしまった。
ロッシはヤマハの抱える問題について、ライバルと比べてシーズン中の開発速度が遅いという点を指摘してきた。ただ最大の問題は依然としてエンジンだと彼は言う。
「僕らはシーズンの序盤に速い。こうしたことが何度も起きているのは事実だ」
「他のメーカーは新しいモノをいくつも持ち込んでいるようで、それの調整に何レースかを必要としているんだ。そしてチャンピオンシップ終盤、彼らはとても強い」
「だけどそれはレースによるところもある。先週はフランコ(モルビデリ)が勝って、ここバレンシアではヤマハ勢全員にとって厳しい状況になっていた」
「僕らはいつもストレートで一番遅いから、エンジンが最大の問題だと彼らに言ってきたけど、同時に僕らは信頼性の問題も抱えていると思う」
「5基のエンジンでシーズンを終えるには多くの問題があるんだ。僕らは十分なパフォーマンスも無ければ、十分な信頼性も無いんだ」
「エンジンの特性は長い間ヤマハの強みだとされてきた。ただ今は他メーカーのエンジンが加速では僕らよりもスムーズになっているようだ」
「だからこうした問題全てが、僕らの改善する必要のあるところなんだ」
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