ドゥカティとライダーは時々“難しく”なる……ロッシ、ドヴィツィオーゾの現状にボソリ
バレンティーノ・ロッシは、ドヴィツィオーゾとドゥカティの契約交渉が行き詰まっていることについて、同チームとライダーはしばしば難しい関係になると、自身の経験を交えて語った。
Andrea Dovizioso, Ducati Team, Valentino Rossi, Yamaha Factory Racing
Gold and Goose / Motorsport Images
2020年のMotoGPはまだ序盤だが、既に2021年シーズンに向けた移籍をめぐる動きは活発で、有力チームはほとんどのシートが埋まっている状況だ。
その中で、アンドレア・ドヴィツィオーゾはドゥカティとの契約が今季で切れるにも関わらず、まだ延長の合意に至っていない。
ドゥカティとドヴィツィオーゾの間では、金銭面をめぐる交渉で隔たりがあると伝えられおり、ドゥカティ首脳は以前、序盤戦の走りを見たいと語り、交渉は8月まで中断されている状況だ。
その停滞具合はなかなか深刻なようで、ドヴィツィオーゾのマネージャーは来年1年間を休暇にする可能性すら示唆している。
チェコGPを前に何か進展はあったかとドヴィツィオーゾに訊くと、彼は「今のところ、将来についてはわからない」と答えた。
「僕は自分が何を望んでいるのかはわかっている。でも今はシーズンの重要な瞬間にあるから、レースに集中しているんだ」
「僕らはもっと良い結果を出したいと思っているし、そのことに集中している」
こうしたドヴィツィオーゾとドゥカティの現状について、かつてドゥカティに在籍していたバレンティーノ・ロッシにコメントを求めると、彼は次のように語った。
「過去に見てきたことだけど、ドゥカティとそのライダーの関係は時々難しいものになる」と、ロッシは語る。
「だから僕がと2011年と2012年に在籍していた時も、簡単ではなかった。僕としてはそういった訳で彼らが契約更新に至っていないんだと思うよ」
「だけど僕としてはドゥカティとドヴィにはこれからも一緒に居て欲しいと思う。彼らはここ数年常に強さを発揮していたからね」
そう語ったロッシ。彼はドゥカティ在籍時代にレース部門が彼のクルーチーフであったジェレミー・バージェスと緊密な仕事に取り組もうとしていなかったことに悩まされていた。
ドゥカティのライダーマネジメントは、同チームで唯一チャンピオンに輝いたケーシー・ストーナーを2011年に手放したことや、2018年には勝ち始めたホルヘ・ロレンソを放出してしまうなど、悪い意味で知られていることが多い。
ストーナーのドゥカティ離脱も、疾患(乳糖不耐症)に端を発するチームの対応への不信が要因にあった。そしてドゥカティを去ったストーナーは、2012年にホンダでタイトルを獲得して見せた。
ドゥカティとドヴィツィオーゾの契約交渉が決裂した場合、ドゥカティはプラマックのフランチェスコ・バニャイヤをファクトリーチームに昇格させると考えられている。
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