ロッシ、波乱オーストリアで表彰台“目前”まで迫る。「引退発表しても諦めたわけじゃない」
MotoGPオーストリアGPで一時は表彰台圏内を走行したバレンティーノ・ロッシだったが、彼は自身のラストシーズンで結果を残したいというモチベーションに依るものではないと語った。
写真:: Gold and Goose / Motorsport Images
MotoGP第11戦オーストリアGPは、終盤の降雨によって波乱の展開となった。そしてその結果、スリックタイヤでの走行を続ける“ギャンブル”を選んだブラッド・ビンダー(KTM)が、チームの母国戦で優勝を果たした。
この降雨による混乱の間、満席のファンが一時騒然となる場面があった。上位陣が軒並みマシン乗り換えのためにピットに入った後、乗り換えることなくコースに残っていたバレンティーノ・ロッシ(ペトロナス・ヤマハSRT)が、表彰台圏内となる3番手を走行していたからだ。
ロッシは前戦スティリアGPの際に、今季限りでの引退を発表したばかり。苦戦の続くシーズンとなっているが、キャリア200回目の表彰台の可能性が見える状況に、ファンは沸き立った。
最終的にロッシはウエットタイヤへ履き替えたライバルによる猛追などもあり、8位でフィニッシュ。表彰台獲得はならなかった。
なおロッシは、引退を発表したからといってモチベーションが変わっている事はなく、状況に大きな変化はないと語っている。
「バイクに乗っている時は、いつだって最高の結果を求めている」
「僕は引退すると発表したけれど、諦めているわけじゃないんだ」
「トレーニングを続けているし、一度バイクに乗ると、乗り続けていられると感じるんだ。だから引退を発表しても、あまり変わりはない」
またオーストリアGP終盤のような状況で走ったことがあるかと訊かれたロッシはこう答えている。
「普通は無いよね。こんな状況が続くことは無いけど、雨はちょっとずつ降りはじめて、かつ降り始めたら急に強まったんだ」
「レース序盤には、ターン3とターン6のふたつのコーナーでだけ問題があった。でもコースの他の部分はまだドライだった」
「だからブレーキもタイヤも適切な温度を保つことができていたんだ」
「スムーズに乗る必要があった。でも走ることはできたよ。ただ最後の1周半は本当に難しかった。バイクはどこででもホイールスピンし始めていて、ミスももの凄く簡単に犯してしまえる状態だったんだ」
「だから凄く凄くスームズに乗らなければならなかった。でも結局、(マシン乗り換えで)止まらないことが正しい決断だった」
なおロッシはレース終盤の、弟のルカ・マリーニ(エスポンソラマ)とイケル・レクオナ(テック3)と争っていた。バトルでの最大の問題は、ライバルふたりの年齢を足した数と自身の年齢が同じことだと、ロッシは冗談めかして語った。
「ああ、最高の瞬間だった。まずルカだよね。僕らは今日バトルがあるだろうと思っていた。プラクティスを通して僕らは似たりよったりなペースだったからね」
「だから僕らは常に互いを追っていたし、共に前に出ようとしていた」
「そこにはレクオナも加わってきた。ここ数年僕はレクオナと何度も戦ってきたし、ハードなバトルも経験してきた」
「心底楽しんだよ。問題はレクオナと弟のふたりを足した年齢と、僕の年齢が同じだったことだ」
「でもこれはポジティブなことなんだと思う。僕らは楽しんだし笑っている。弟にとっても良い結果だったからとても満足しているみたいだ。まあ、僕を負かしてきたんだから、“こんにゃろー”といった感じだけどね」
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