今季引退バレンティーノ・ロッシの功績、それは『“普通の人”をバイクレースに呼び込んだ』こと?
バレンティーノ・ロッシは2021年限りでMotoGP現役を引退するが、キャリア初期に普通の人々に対するバイクレースへの興味の“スイッチ”をいれることができたのは、結果に並ぶほど重要なことだったと語った。
2021年シーズン限りでの現役引退を発表したバレンティーノ・ロッシ。彼は近年のMotoGPにおけるスターライダーとして、このシリーズの人気を高めることに貢献してきた。そして彼自身も、それを誇りに思っているという。
ロッシは今年で世界選手権参戦26シーズン目。彼の個性的な振る舞いと、これまでに9度世界チャンピオンに輝いた実績から、常にMotoGPにおける中心人物であり続けていた。
大スターとしてキャリアを過ごしてきたロッシは、“普通”の人生を送ることは難しくなったことは認めつつも、MotoGPの人気を高める役となれたことは、誇りに思えるモノだと語った。
「歴史上の偉大なMotoGPライダーと僕の違いは、この点だと思っているんだ。どういうわけか、僕は多くの人達をバイクレースに惹きつけることができた」と、ロッシは言う。
Valentino Rossi, Petronas Yamaha SRT
Photo by: Gold and Goose / Motorsport Images
「僕抜きだったら、彼らはMotoGPや125cc、250ccのことは知らなかっただろう。特に(母国の)イタリアではね」
「キャリア序盤に、僕は普通の人の感情にスイッチを入れる何かをした。それは特別なことだし、とても誇りに思っている」
「その一方で、普通の人生を送ることはより難しくなった。常にプレッシャーに晒されているんだ」
「生活を変える必要があるんだ。でもできるだけ普通に過ごせるよう、あまり沢山の物事を変えなくていいように常に心がけてきた。こんなふうにね。でもそれ自体は問題ない。とにかく僕は楽しんでいるんだ」
またロッシは自身を追って多くの人がバイクレースを始めてることが、キャリアの中でも非常に重要な点だと指摘。さらに今でもファンからの熱烈な反応には驚かされていると語った。
「特にイタリアでは、多くの人が僕のことを追ってバイクレースを始めているようだ」
「これはスキーの世界で(同じくイタリア人でオリンピックメダリストの)アルベルト・トンバが巻き起こしたことと、少し似ている。だから僕は自分のキャリアを通じてしてきたことでも、結果と並んで最も重要なコトだと思っている」
「なぜかは分からない。僕が日曜日午後に多くの人を楽しませ、その1〜2時間を楽しく過ごさせて、何も考えずに僕のレースを楽しんでくれているんだとは思う」
「それは最高な事だ。今、結果は素晴らしいモノじゃないけど、多くの人が僕の所まで来てくれて、そして僕の姿を目にした時にワクワクしてくれる」
「中には泣いてしまう人もいる。いつも驚かされるよ。『泣かないで。なぜ泣くんだい?』とも思う」
「だけどそういうものなんだ。僕はこうしたことが一番感動的だと思う」
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