ドーピング疑惑のイアンノーネ、開幕戦出場はムリ? アプリリア代表は今も“潔白”信じる
アプリリアのアンドレア・イアンノーネは、ドーピングを行なった疑惑によりセパンテストへ参加できなかった。そして、現在もイアンノーネの処分について判決は下されていないため、開幕戦カタールGPへの参加は難しいと考えられている。


MotoGPにアプリリアから参戦するアンドレア・イアンノーネは、昨年のマレーシアGPで採取された尿サンプルから禁止薬物(蛋白同化ステロイド)が検出されたことにより、出場資格の暫定停止処分が下されている。
2月初旬には、FIM(国際モーターサイクリズム連盟)の公聴会が開かれ、イアンノーネは無罪を主張した。しかし彼への新たな判決は下されず、暫定処分が継続されることになった。
イアンノーネは自身の潔白を証明するため、毛髪サンプルを提出。その検査結果は陰性だったと伝えられている。
先週にはこの問題に対し、なんらかの判決が下されると予想されていたが、現在も判決は下されていないままだ。
2月22日からは開幕前最後のプレシーズンテストがカタールで予定されている。イアンノーネは21日に行なわれたアプリリアのチーム発表会に出席したものの、テストは欠席する予定だ。
そしてその2週間後には開幕戦カタールGPを迎えるが、イアンノーネが参加できる可能性はますます低くなっている。
アプリリア・レーシングCEOのマッシモ・リボラは、この問題についてmotorsport.comに次のように語った。
「私が言えることは、毛髪検査を証拠として提出したアスリートの前例全てが、スポーツ仲介裁判所に訴えて勝訴している、ということだ」
「何が起こるにしろ、時間がかかる。アンドレアの弁護によって証明された科学的な証拠は、明確なものであり事態が悪化することはない」
なお、イアンノーネがレースへ参戦できない場合、アプリリアはテストライダーのブラッドリー・スミスをカタールGPで起用すると、リボラは認めた。
「カタールでアンドレアが走れなかった場合、ブラッドリーは彼の代わりに値する」
以前、リボラはイアンノーネが長期的な出場停止などの制裁を受けた場合には、契約の解消もあり得ると示唆していた。ただセパンテストでは、アレイシ・エスパルガロと共にイアンノーネのチーム残留が目標だと語った。
「たしかに我々の目標はアレイシを”確保”することだ。そして……可能ならアンドレアも、とも言えるだろう」
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