「ドゥカティはドヴィツィオーゾを手放すべきではない」スズキ幹部、ライバルに助言
スズキのMotoGPチームマネージャーは、ライバルのドゥカティが2021年にチームのラインアップ変更も検討しているという噂について、アンドレア・ドヴィツィオーゾを手放すべきではないとアドバイスした。
写真:: Gold and Goose / Motorsport Images
新型コロナウイルスのパンデミックを受け、MotoGPの2020シーズンは今も中断されているが、2021年以降のライダー移籍市場が活発になりつつある。
既に契約を済ませたヤマハとスズキ、そしてチャンピオンのマルク・マルケスとの関係を長期間固めたホンダと、各ファクトリーチームが素早い動きを示した一方、ドゥカティは来季以降の契約についてまだ明らかにしていない。
アンドレア・ドヴィツィオーゾはドゥカティとの契約を2年間延長すると考えられていたのだが、最近ではイタリアのメディアが彼がKTMへ移籍するのではないかと報道。ドゥカティとは契約条件で折り合いがついていないという話もあり、にわかにドヴィツィオーゾ放出説が浮かび上がってきた。
またドヴィツィオーゾのマネージャーを務めるシモーネ・バッティステラは、ドヴィツィオーゾがドゥカティを必要とするよりも、ドゥカティのほうがドヴィツィオーゾを必要としていると語り、優位な立場にあると示唆していた。
ドゥカティにはプラマックやアビンティアといった陣営のチームからライダーを昇格させる手もあるが、ドヴィツィオーゾを手放すことは良い選択肢と言えるのだろうかという疑問は残る。そうした点について、スズキでチームマネージャーを務めるダビデ・ブリビオに意見を求めると、彼はドヴィツィオーゾと若いライダーをペアにするべきだと語った。
「ドヴィツィオーゾはレースに勝てるライダーであることが証明されていると思う。ここ数年、彼はマルケスに最も肉薄したライダーでもある。だから私なら、将来への保証として彼をキープするだろう」
ブリビオは最近行なわれた電話取材でそう語った。
「おそらく私なら、彼の代替となり得るライダーか、もしくは将来彼に近づけるライダーを決めようとする。そして彼と共にキープし、ドヴィツィオーゾの隣で成長させる」
「しかしドゥカティは私達の知らない問題を抱えているのだろう。そのため彼らは自身で選択肢の評価を行なっている。しかしスポーツの観点から言えば、彼らはドヴィツィオーゾを諦めることはできないと思う。他に経済的、もしくはマーケティングといった問題があるかどうかは不明だけどね」
■“健全”なチーム内競争を望むスズキ
そうしたドゥカティとは逆に、スズキはアレックス・リンスとジョアン・ミルの契約を共に2022年まで延長することを4月から5月にかけて既に発表済みだ。
ミルは今季がMotoGPで2年目のシーズンとなるが、彼はリンスに対して自身がセカンドライダーだとはもう考えていないと主張しており、今後はチーム内での争いも予想される。
ブリビオはチーム内の争いについて聞かれると、ふたりの間に“健全な”ライバル関係があることで、チームをより高みへと引っ張ってくれることを望んでいると語った。
「ジョアンは間違いなくアレックスと競うポテンシャルを持っている」と、ブリビオは言う。
「我々が今シーズン、素晴らしい自信を持って楽しみにしていた事のひとつが、チーム内の競争的な雰囲気だ。そして既にそれが始まっていると感じている」
「それが去年の我々に少し欠けていたモノだ。2018年は(アンドレア)イアンノーネが在籍していて、アレックスは新進気鋭のライダーだった……そしてイアンノーネを打ち負かそうとしていた。こうしたチーム内の競争は、我々に終盤6〜7戦で常に少なくともひとりが表彰台を獲得する結果をもたらした」
「片方のライダーが表彰台に登っている時、もうひとりは悔しくて次の機会にそうなるようにチャレンジする。2020年にはこうした空気が戻ってくることを願っているし、そうなる状況は整っていると思う」
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