スズキの新型は“望んだ場所”にたどり着いたか? エースのリンス、ポジティブ評価
スズキのアレックス・リンスは、2020年最初のオフィシャルテストを終えて、マシンの仕上がりはポジティブであり、望んだ場所につけていると語った。
Alex Rins, Team Suzuki MotoGP
Gold and Goose / Motorsport Images
2月7日から3日間に渡って、セパン・サーキットでMotoGPオフィシャルテストが行なわれた。スズキのアレックス・リンスはトップのファビオ・クアルタラロ(ペトロナス・ヤマハSRT)から0.101秒差の総合3番手、ジョアン・ミルは0.382秒差の11番手でテストを終えた。
トップタイムこそ獲ることはできなかったが、スズキの両者は最終日のロングランで力強い走りを見せており、特にリンスのペースはライバルからも注目されるものだった。
昨年は2勝を挙げたリンスだったが、彼の課題が予選であることは明白だった。フロントロウに並んだことは1度しか無く、2列目までに並んだことも4度しかないのだ。しかし彼は1発のタイムも含めてテスト結果はポジティブなものだったと語った。
「僕らは2、3のシャシーや、サスペンション、タイヤ、それから電子制御のテストに取り組んだ。正直どれもポジティブだったよ」と、リンスは話した。
「最初の2日間、僕はとても満足していた。そして3日目、新品のタイヤで速いタイムを刻むことができた。これは僕らにとってとても大事なことなんだ」
「それから基本となるシャシーと、新型のシャシーを7周比較したけど、すべての周で1分59秒台で走ることができた。新型のほうが少し快適だったね」
「今、エンジニアの皆が結果を分析している。でも、別のトラックで上手く機能するかを確かめるために、カタールテストでも同じものを試すつもりだ」
そう語るリンス。セパンテストを終えて、より楽観的になれたかを問われると、彼は「そうだね。僕らは望んだところにいると思うよ」と答えた。
そんなリンスのコメントを繰り返すように、ミルも昨年より“すべての部分で優れている”とポジティブな評価を与えた。
またミルはスズキの新型エンジンは依然として最高速度の面でライバルとの差があるものの、多くの点では劣っていないように見えるとも話している。
「トップスピードは僕らの大きな強み……ではない。恐らく改善すべき点のひとつだろう」と、ミルは言う。
「だけどこのトラック、このコンディションで言えば、僕たちが苦しんでいるものは何も無いように見える。それは本当に重要なことだ。カタールでもここでのようになればいいと願っている」
■スズキ、サテライトチームはまだ“先”
現在スズキはファクトリーチームの2台のマシンのみでグランプリを戦っているが、マシン開発の速度を上げるためにサテライトチームを持つのではないかという話が、何度も浮上してきた。しかしチーム代表のダビデ・ブリビオによると、スズキ本社は少なくとも2022年までサテライトチームを持つつもりは無いようだ。
またアビンティアがドゥカティとの関係を深めたことで、スズキと関係を深める可能性のあるカスタマーは、グリッド上に存在しない状況となっている(プラマック/ドゥカティ、テック3/KTM、LCR/ホンダ、SRT/ヤマハ)。
「我々は長い間サテライトチームを作ることについて話し合ってきた。しかしそれはもう少し先の話になるだろう」と、ブリビオはmotorsport.comに語っている。
「ドルナとの新たな契約が開始される2022年まで待つ、というのがスズキのアプローチだ。我々はまだ準備を始めていない。まず最初に、グリッドにつくチームと合意する必要があるんだ」
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