ドゥカティ上層部、チームオーダー憶測に不満か。「結果を”操作”していると言うのはもうやめよう」と主張
ドゥカティのスポーティングディレクターを務めるパオロ・チアバッティは、チャンピオンシップにおけるチームオーダーを巡る様々な憶測は”もうやめよう”と呼びかけている。
2022年シーズンのMotoGPライダーズタイトルを巡る争いについては、チームオーダーについての憶測が様々な場所で語られている。ドゥカティのチームマネージャーを務めるダビデ・タルドッツィは、そうした憶測は終わりにしようと呼びかけている。
今シーズンのタイトル争いはドゥカティのフランチェスコ・バニャイヤが中盤戦から猛烈な追い上げを見せ、ファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)に急接近。タイトル争いのチャンスを引き寄せた。
しかし同時に、計8台のバイクを走らせているドゥカティ陣営がチームオーダーを発令するかどうかも注目を集めることになった。
彼らは明確なオーダーは否定している。ただその一方で陣営のライダーに対して表彰台に届かない位置でのバニャイヤとのバトルで”無用なリスク”を冒すことについて、言及があったことはライダーの証言で認められている。
第19戦マレーシアGPでも、オーダーは話題となった。優勝をバニャイヤとグレシーニのエネア・バスティアニーニが激しく争って、最終的にバニャイヤが優勝したためだ。
バスティアニーニ自身は先頭に出た際、バニャイヤが背後についていた事をディスプレイに表示されるメッセージで知らされていたが、無駄なリスクを負うこと無く、勝つためにできることを全て行なったと話すなど、今回もオーダーについては否定している。
ドゥカティが過去にオーダーを出していたこと、最大勢力であることからオーダーはこうして取り沙汰されるわけだが、チームマネージャーのタルドッツィは、”ドゥカティが結果を操作している”という憶測はやめようと呼びかけた。
「疑念を払拭するために言っておくと、エネアはランキング3位をアレイシ・エスパルガロ(アプリリア)と争っており、ポイントを必要としていることは明らかだ」
タルドッツィはSky Sport Italiaにそう語った。
「ある時点で、彼はなんとかペッコ(バニャイヤ)を追い抜き3周にわたって先頭を走ったが、ペースダウンしてしまった。彼らのタイムを見てもらえれば分かるが、エネアが前にいたときは2分1秒1、そして下がった時は2分0秒6だったんだ」
「アドバンテージがあれば、先頭にいるときもそうしたタイムを出せるだろう」
「エネアは素晴らしいレースをしていたし、来年はタイトルコンテンダーとなるだろう。だが、ドゥカティが結果を操作しているというのはもうやめよう。私が主張しているのは、危険なことはするなということだけだ。我々はライダーの言うことを信じなければならない」
またバニャイヤはすでに23点リードと大きなアドバンテージを築いているため、最終戦バレンシアGPでオーダーが出される可能性は低い。クアルタラロが逆転でタイトルを獲得するためには、優勝が最低条件となる。
タルドッツィはクアルタラロの逆転王座獲得の可能性を万が一にも潰すために、「ドゥカティ陣営が勝て」と言いつけることはあるかもしれないと冗談めかした。
「”メーカーオーダー”はあるかもしれない。ドゥカティ陣営が優勝し、ファビオが2位以下となれば、彼はどうやっても王者にはなれないからだ。冗談のような話だが、皆がチームオーダーについて話しているし、次戦では『誰でもいいからドゥカティのライダーが勝てよ』というオーダーはあるかもしれない」
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