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【コラム】ヤマハよ、絶対にサテライトチームへの扱いを間違えるな! プラマックと”がっぷり四つ”組めば復活間違いなし

ヤマハは2025年からプラマックが自陣営チームに加わった。過去数年間の苦戦からサテライトチームへの態度を変え、ビジネスよりもバイクの改善に集中すれば、ヤマハの復活は間違いないだろう。

Oriol Puigdemont

Oriol Puigdemont

公開日時: 2025/02/07 7:24

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Jack Miller, Pramac Racing

 MotoGPに参戦するヤマハは、2025年から新たにプラマックが陣営のチームへ加わった。過去から学び、連携を深めていくことがヤマハ復活の一助となるだろう。

 ヤマハはこの数年で競争力を下げてしまい、立て直しを図っている真っ最中にある。

 2023、2024年にヤマハにはサテライトチームが無く、ファクトリーの2台のみでMotoGPを戦ってきた。ヤマハが契約金を得られると自信を感じなかったことからサテライトチームを失くしてしまったことは、彼らにとって悔やまれる出来事となっていた。同時にその決定は、サテライトチームとの契約を、収入源……つまりもうひとつのビジネスチャンスと捉えていたヤマハ幹部のメンタリティを如実に示すものでもあった。

 そのアプローチだけでヤマハの現在の悲惨とも言える状況を説明することは難しい。しかしサテライトチームを失ったことが有利に働いていないことは、疑う余地がない。

 以前に比べて半分のデータ収集で競争することは、開発や問題の解決を大幅に遅らせてしまうことを意味している。ファビオ・クアルタラロとアレックス・リンスが、2024年を通じて下位に留まったことの要因であることは間違いない。

 その状態から抜け出すために、ヤマハは再び一緒に戦う仲間が不可欠だと結論付け、プラマックとの契約に繋がった。ライバルのドゥカティがMotoGPクラスの指標となっていることをヤマハが理解しているのならば、このパートナーシップでプラマックのことを、ドゥカティ時代と同じように扱うはずだ。

Fabio Quartararo, Yamaha MotoGP Team, Alex Rins, Yamaha MotoGP Team

Fabio Quartararo, Yamaha MotoGP Team, Alex Rins, Yamaha MotoGP Team

「我々は近年、このゲームが変化しており、より多くのバイクとオフィシャルライダーを必要としていることを理解した。チーム一丸となり、ヤマハをあるべき場所へ戻したいと思っている」

 先日行なわれたヤマハの2025年チームローンチイベントで、リン・ジャービスの後任としてヤマハ・モーター・レーシングのマネージングディレクターとなったパオロ・パヴェジオは、そう語った。

 またプラマックのパオロ・カンピノッティ代表も、ヤマハとのパートナーシップが単なるマシン供給に留まるものではないと語っている。

「グリッドには完全にイコールなファクトリーバイクが4台並ぶことになる。これはつまり、我々が単なるカスタマーではなく、ファミリーの一員であるということだ。ここ数年、我々は(ドゥカティと)素晴らしい仕事をしてきたが、我々は興味深いものを提供できると確信している」

 ヤマハの新体制について、かつて20年間にわたってヤマハのサテライトチームだったテック3のエルベ・ポンシャラル代表は、テック3が経験したような技術的なサポートの不足などの制約は無くなっているはずだと語った。

Fabio Quartararo, Yamaha MotoGP Team

Fabio Quartararo, Yamaha MotoGP Team

Photo by: Dorna

「当時、ヤマハはサテライトチームが開発面で何か貢献できるとは考えていなかった。我々のバイクはモンスターとのスポンサーによって黒色だったが、その黒を削ると前の年のオフィシャルバイクのブルーが出現するんだ」

「時には、一部の部品にバレンティーノ・ロッシのVRのイニシャルさえ見つかることもあった」

 ポンシャラルはヤマハ時代についてそう語っている。

「ドヴィ(アンドレア・ドヴィツィオーゾ)がバイクの改善のために常々パーツを要求するよう我々に圧をかけてきたことが懐かしい。しかし彼らからは、我々の合意は単にグリッドを満たすために手を貸し、MotoGPを宣伝することだけだと言われていた。話をしたときには我々は厄介者、重荷だという感覚だった」

 ヤマハのサテライトチームへの扱いへの不満はテック3の元ライダーであるポル・エスパルガロからも聞こえていた。彼は2016年のプレシーズンテスト時に、motorsport.comに次のように語っていた。

「ヤマハは僕に多くの約束をしてくれたけど、それらは結局果たされなかった。昨シーズン(2015年)には最大5基のエンジンを使えるはずだったけど、3つしか使えなかった。彼らは“シームレス”な変更を与えてくれなかった……。もっと少ない収入でも、もっと良いものを与えてくれればと思うこともあるよ」

Miguel Oliveira, Pramac Racing, Jack Miller, Pramac Racing

Miguel Oliveira, Pramac Racing, Jack Miller, Pramac Racing

Photo by: Pramac Racing

 ヤマハはテック3との関係が終了したあと、2019年からはSRTをサテライトチームに迎えた。彼らは大手石油企業のペトロナスの支援をバックに最新型マシンを手に入れた。そしてSRTを引き継ぐ形となったRNFに対して、ヤマハは不安定さのリスクがあると感じて契約を更新せず、サテライトチーム無しの時期を過ごすことになった。

 ポンシャラル代表は「あの時、彼らは間違いに気がついた」と付け加える。

「私は最新のM1を手に入れることを願っていたが、彼らの当時の考えではそれは不可能なことだった。だから去ったんだ」

「日本メーカーには豊富に歴史やメソッドがあるため、競争力はとても高いんだ。今は日本とヨーロッパの間の繋がりがより強化されているし、彼らは確実に上に上がってくるだろう」

 プラマックではチームマネージャーのジーノ・ボルゾイが、ヤマハとの橋渡し役となる。彼は既に日本のヤマハ本社にも訪れており、かなり良い印象を受けたようで、今後に向けたヤマハの強い意気込みを確信している。

 またドゥカティからヤマハに加入し、新たにテクニカルディレクターとなったマッシモ・バルトリーニにも多大な信頼を寄せている。

「マックス(バルトリーニ)は彼らにより完璧なビジョンを与えている。我々とバルトリーニの経験を活かし、ドゥカティの取り組み方をヤマハへもたらそうとしている」

「何かを発明する必要はなく、うまくいっているものをコピーするだけだ。そのやり方を使っていけば、バイクをあるべき場所へ導くための時間が短くなる。マックスはこのパドックで最高の”学校”出身なんだ」

 2025年にヤマハがファクトリーチームとサテライトチームの合同でローンチイベントを行なったことは、彼らがファミリーとしてやっていく良い兆候だ。今後はこのローンチを、単なるステージで終わらせないようにするだけだろう。

 ヤマハがサテライトチームへのアプローチを変え、ビジネスを忘れてバイクの改善にのみ集中すれば、彼らはきっとMotoGPでカムバックを果たすことができるはずだ。

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