アプリリアのMotoGPタイトル獲得はまだ先? 昨年躍進も「まだその時ではない」とチームボス引き締め
アプリリアは2022年シーズンの躍進ぶりから、2023年も上位争いが期待されている。念願の初タイトルへの挑戦も考えられるが、チーム上層部はどう考えているのだろうか?
Aprilia RS-GP
Aprilia Racing
MotoGP2023年シーズンの開幕が近づいているが、昨年一気に躍進を果たしたアプリリアへの期待は今年も高い。しかし、アプリリアを率いる代表は、まだタイトルを勝ち取れる時が来たとまでは考えていない様子だ。
アプリリアは昨年、アレイシ・エスパルガロの手でアルゼンチンGPの勝利を掴んだ。表彰台も多数獲得し、トップ争いの一角に食い込むと、エスパルガロがランキング4位を獲得。マーベリック・ビニャーレスも移籍後初表彰台を達成しており、その躍進具合は昨年の一大トピックスだった。
迎える2023年シーズンは、アプリリアにとっては本当の勝負の始まりと言える。今年はこれまで受けて来た優遇措置(コンセッション)を失い、他メーカーと同条件で戦うことになるからだ。
ただアプリリアを率いるマッシモ・リボラは優遇措置を失ったことを恐れてはいないと語っている。
「2023年は昨年よりもさらに激しい年になるだろう。我々がコンセッションを失うことは事実だが、正直に言ってあまり恐れてはいない。我々は何年も自分たちの強みを一歩ずつ積み上げ、組織を構築してきたからだ」
「今年の筋書きは間違いなく、2022年よりもエキサイティングなモノになってくる。さらなる努力が必要になってくるはずだし、挑戦やプレッシャーも増大してくるだろう。しかしそれを恐れたりはしていない。我々は2023年を昨年よりもアグレッシブにスタートできると信じている」
今年はスプリントレースが開始されて全42レースとなり、加えてアプリリア陣営にはサテライトチームも生まれるなど2023年に向けては負担も増えてくる。ただリボラはチーム内の「上手くやりたい、勝ちたい」という願望によって「努力を努力と感じさせないようにしている」と語る。
そして彼は2023年の目標については、タイトルを勝ち取りたい気持ちは認めつつも、まだ“その時”が来ているとは思わないとかなり現実的な見解を語った。
「2023年の目標は2022年よりも上手くやることだ。我々は(コンストラクターとチームランキングで)3位となったから、2位になることが求められる」
「”高跳びのバー”の位置を確実に上げなくてはならない。とてもシンプルな目標だ」
「チャンピオンシップで勝利したいかと聞かれれば、それは当然イエスだ。しかし、私はまだその時は来ていないと思っている」
「特に2023年からはサテライトが増える事も含め、バイクの特性に関するデータをより収集していくつもりだ。これはシーズン中だけではなく、将来に向けて役立つものなんだ」
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